-【狛犬ノート】----------------------------

      タイプ■江戸流れ
      建立年■明治19年(1886)12月
      寄進者■50名の名前が彫られている
      石 工■飯島吉六
      保存状態■吽形の顔欠け
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飯島吉六の手による狛犬です。
初代は江戸期の石工でしたが、この狛犬は明治期のもの。
つまり、後を継いで名前を受けた何代目かの作品です。
それでも、吉六の売りである、豪奢さと流麗さは健在でした。

          

吽形の顔が剥離してしまっているのが残念。
遊んでいた人のボールでも当たったのでしょうか。
阿吽共に子供をあやしている、子沢山な一対です。

          

子供も親に負けない流れる尾を持っています。
背中によじ登っている仔犬もおり、子供は全部で3匹。
どれも、生き生きとした表情としぐさがすてき。

          

背中の仔犬がまた写実的。
仔犬によじ登られてか、ちょっと阿形の体重移動がずれています。
これまた写実的です。

          

50名の寄進者の名前が、寄進金額ごとにずらりと掘り込まれ、最後に石工として、吉六の名前が刻まれていました。
すばらしい狛犬のそばから、なかなか立ち去りがたく、夕暮れになるまでしばらく境内にいました。



     ● 白幡神社