上野東照宮には、大きな鈴がかかった手水舎がありました。
あまりの大きさにビックリ。なぜ手水舎に鈴?しかもなぜこんなに大きいの?
今は参道向かいに別の手水舎があり、こちらに水は張られていません。

春の夜の夢


鈴を両手で持って揺らしてみると、ゆらゆらと震えましたが、石で出来たものらしく(?)、もちろん鳴りませんでした。
鈴に銘が彫り込まれています。

春の夜の夢


酒井八右衛門(井亀泉)という、江戸三大石匠の有名な石工が奉納したものでした。
わざわざ「狛犬の石工」と紹介されています。
普通、石工は依頼を受けて奉納物を作り出す方ですが、これは奉納する側に周ったもの。
四代に渡り名を継いだということから、裕福な石屋だったことが伺えます。

春の夜の夢


どうやら、八右衛門はこの鈴を奉納し、飾られたのがこの手水舎だったようです。
みんな、手を洗うときに、目の前の鈴にばかり気を取られて、水浸しになっちゃいそうですね。
八右衛門がどんな狛犬を手がけているのか、気になりだしました。

● 上野東照宮

● 上野東照宮の狛犬