昨日、一昨日とちょっと重めの話が続いたので、
少し気分転換で、
ニュージーランドでの被災地生活の思い出を。
(あ、軽くないか。笑 でも重くないです。)
日本は地震大国ですし、
3年前の大地震や阪神淡路大震災をはじめ、
中越や北海道などあちこちでみなさんが
大変な経験をされていることと思います。
私も阪神淡路大震災では、
たまたま神戸の近くの
友達の家に泊まりに行って地震を経験しました。
余談ですが、その時は本棚の下敷きになり、
死ぬ!と思いましたが助けて出してもらい、
隣のキッチンに行くと、
友達の実家から送られてきた大量の乾燥ワカメが、
浴槽から溢れた水でもどり、
床中ワカメまみれになっていてビックリしました!笑
あの光景は忘れられません笑
話を戻します。
そんな残念ながら地震慣れしている日本人ですが、
海外で地震にあうと驚きます。
ニュージーランドではそれまで
地震を経験したことがない人がほとんどで、
その驚き振りに驚きます。
何が起こったかわからないようで、
みんな呆然としていました。
水止めようよ、出口確保しようよ、
揺れがおさまったらガラスの破片片付けようよ、
ラジオで情報聞こうよ…。
と思えるのは、慣れてるからなんですね。
建物の耐震構造も日本のような厳しさはないので、
同じ震度6でも海外であう方が怖いです。
建物が簡単に崩れますから…。
そんな中、1日2日たつと
やはり日本人にはないおおらかさが見えてきます。
怪我がなく、家が倒壊した人たちの場合、
ニュージーランド人はキャンプやアウトドア好きな人が多く、
庭も広いので、
みんな庭にテントをはりキャンプします。
キャンピングカーで生活します。
庭でBBQが始まります。
キッチンがなくても手慣れたものです。
冷蔵庫の中のものが腐るから、
みんな食べてしまえとばかりにパーティです。
水がでないから家のストックの缶ビールをがぶ飲み。
明日に残すとかはあまり考えてなさそうで、
キャンプ用の椅子を庭に並べて、
なんだか楽しそう。。
グチャグチャの家の中は
しばらく片付けようとは思わないようでした。
水が完全にストップしていたので、
やっときた給水車に並びに行こうと言っても、
『今行ったら並ばないといけないよ。
もっとあとで行こう』
そして、死なない程度に牛乳やビールがあれば、
『混んでそうだから、明日にしよう』
…。
いや、ビール飲んだら余計水分いるんじゃ。。
(↑心の声)
一週間もお風呂に入れないと
さすがに自分が臭くて、髪もベタベタ。
服の着替えがあっても、
着替えたら洗濯物が増えるだけだから、
着たきり状態。
でもさすがに靴下や下着は気持ち悪くなってきます。
その頃には、
『パンツ(下着)っていらないよね~
履かないことに慣れちゃった。
もうずっとなしでいいや。』というホストマザー。笑
(これはわかる気がしました笑)
やっと水が出るようになっても、
いつ止まるかわからないから、
とても家族みんなは入れない。
でもみんな言わないけれど、
きっとお風呂に入りたいよね…
そんな状況の時、
私に1番に勧めてくれました。
さすがに申し訳ないから遠慮したら、
『いや、僕はこんな疲れている時に
わざわざお風呂なんていらないよ~笑
日本人はお風呂好きなんでしょ⁈』と。
その勧めかたに感動しました。
ま、半分くらいホントに入らなくてもよさそうでしたが。
地震直後、みんなが呆然とする中、
私が真っ先にしたのがトイレの穴掘り。
庭があるって素晴らしいですね。
日本の都会で地震が起こると、
それが1番の問題でしょう。
ひと月後には青空トイレにすっかり慣れて、
水が戻ってからも、
ホストファミリーは
『もう外でいい。慣れたし、
外のほうが開放感があって気持ちいい!』
と、しばらく青空トイレを使っていました。
もちろん笑えない状況も多々ありました。
特に地震直後の数日は、
日本のように給水車って来るのか?、
日本なら数日で電気が復旧するけど、
ここでは10日?2週間⁈、
円をドルに変えないとお金がないけど、
銀行倒壊したから無理⁈…など、
海外ならではの不安もありました。
まだまだ色んなエピソードがありますが、
思いがけない状況は、
いい経験になりました。
非常事態でニュージーランドの人たちの
おおらかさや強さ、臨機応変さ、優しさなどを
実感しました。
傷ついた人のために自粛するのではなく、
今日を笑顔で楽しもうとする人たち。
失うことを怖がらず、
変化を楽しむ人たち。
そんなニュージーランドでの日々が
私の当たり前をいい意味でたくさん壊してくれました。
強さは優しさであり、その先には笑顔があります。
どうせ同じ時間生きるなら笑顔で過ごしたいですね(*^^*)