1970年代にベストセラーとなった

「 恍惚の人 」

有吉佐和子 著 / 新潮文庫



認知症をいち早く扱った長編文学で

介護問題にスポットが当てられる

きっかけになった小説だそうです


映画化もされた当時は

森繁久彌さんの名演技が

話題になったと記憶しています


とは言えその頃の私は

まだ小学1年生ぐらいでした


何となく

「こーこつのひと」というワードが

耳に入ってくる程度でしたかね


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最近になって

有吉作品にハマっている私


「悪女について」

「青い壺」

などを面白く読みました


書店で有吉佐和子コーナーに行けば

「恍惚の人」は必ずありましたが

なかなか手が伸びなかったのです


ドキュメンタリーっぽい内容を想像し

私が読みたい有吉作品とは違うのかな 

勝手にそう思っていたのですね


けれども先日書店で

パラパラとページを繰ってみると…


あれ?

梅里?松の木?


親しみのある町名が

目に飛び込んできました


私が小学生の頃から過ごし

今も両親が住んでいる辺りが

物語の舞台のようです


さっそく購入し読んでみると…

まあ本当に!


私の知っている町の

駅や児童公園 敬老会館など

情景がありありと目に浮かび

一気に読んでしまいました


ドキュメンタリーっぽいかと言えば

とても読みやすい小説です


そうは言っても著者は

この小説を書くために10年近くを

取材に費やしたと言いますから

作り話とも言えませんね


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母に「恍惚の人」に

新高円寺やら梅里やら出てくるよと

LINEをしたら…


有吉佐和子さんは

あの辺りに住んでいた方


お墓も妙法寺だったでしょう


私たちが住んでいたすぐ裏に

有吉佐和子さんのご親戚のお宅が

あったはず との返信


あーそうでした!

いろいろ思い出が蘇ってきました!



有吉佐和子さんのお名前を聞くと

自分の育った町の様子が浮かぶのは

そういうことだったんだ


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あまりにも有名な作品なので

読書感想は書きませんが

いろいろな意味で心に残る小説でした


あら?

オウチちゃんも読書タイム?