お盆休みが始まったせいか
都内の電車は空いています
私の前の座席に
3歳ぐらいの男の子と
そのお父さんが座っていました
坊やは小さな声でこっそり歌を歌ったり
手遊びをしたりしてお行儀よくしています
ときどき「 ねぇお父さん 」と
話しかけますが
パパはスマホから目を離しません
相手してもらうのを諦める坊や
そんな光景が気になって
私 読書に身が入りません
あんなに可愛らしいこどもの姿を
(すぐに大きくなってしまうのに)
目に焼きつけておかないなんて勿体無い
自分の職業柄もあるのでしょうが
老婆心ながら ついついそんな風に
考えてしまうのです
しかし私の思いは
正に「老婆心」でした!
調べごとが終わったお父さん
スマホをポケットにしまい
こどもの方を向いてニッコリ 

「 今日 楽しみだよな 」
その後 ジャンケンしたり
あっちむいてホイをしたり
「 お父さん パー出してね 

ぼくチョキ出すから
」

と言う坊やの微笑ましいこと
坊やは 何度も何度も
「 お父さん ねぇお父さん お父さん 」
と 嬉しそうに呼んでいました
そんな親子の姿を見ながら
私が向かったのは実家近くのファミレス
こちらは79歳と51歳の親子
( 私の父と私 ) の昼ビール
でした 

