母の認知症が進行していることを見落とした背景に、他人から見ると「それはおかしい」ことでも家族にしてみれば「通常運転ですよ」と、客観的に認識がしづらいこともあるんだなあと実感しています。
それから、その「通常運転ですよ」が「おかしいですよ」なんだと気付いたときに、もしかしたら母は昔から何らかの精神疾患を患っていたのかもしれないなあとも感じています。
とにかくコミュニケーションが取りづらい。
話し合うというスタンスはなし。
やるかやられるかしかない。
しかも理不尽だったり理由が不明確だったりすることで怒られるので、訳がわからない。
進路のことも友達と出掛けることも母が気に入らないことは、ものすごい勢いで叱りつけて言うことをきかせようとするので、こちらは無言で抵抗するしかない。
そうすると今度は弱々しく低姿勢で、おやつなどを持ってきたり洋服を買ってきてご機嫌とりをしてきますが、それでもこちらが折れないとまた激怒。
最終的には父が取りなしていたような気がします。
もちろん、家族として協力してもらっていることや育ててもらった経緯や、役に立っている躾など感謝しているところもありますが、それを引いても理解出来ないことがたくさんありました。
昨夜、一緒にテレビを見ていて、そういえば昔から「何でも知っている」とばかりにコメントをするところがあったなあと思い出しました。
もちろん本当に知っていることも混じっているんでしょうけれど「いや絶対に知らないでしょう」ということもテレビの内容をなぞりながらコメントしていました。間違えていることを指摘しても、なかったことにしたりします。
虚言癖とまではいかないにしても、今の妄想状態を見ていると、かなり自分に都合よく話をつくる癖はあるのだろうなと思います。
そして、私はそれが当たり前なんだと思って育ちました。私が母を受け入れられないだけなんだと思って育ちました。
んー、難しいですよね。
客観的にアドバイスしてくれる存在がいればと思いますが、難しいですよね。
んー。