田舎特有の人間関係の密度の濃さ。
これは、この町に限ったことではないんだろうな。
ほかの田舎に住んだことがないから、本当のところは、わからないけれど。

10歳から18歳まで住んでいた、この町は‥

どこにいても、まるで監視されているようで。
見守られているというより、粗探しのような。
悪意やずるさ、妬み嫉みを強く感じていました。

誰に対してもズカズカと土足で入り込む。
家だけじゃなくて生活にも生き方にも入り込む。
相手の都合は、おかまいなし。
自分の都合、大きなお世話。
そして、お返しがないと憤慨。

まったくもって意味がわからない行動。

それから、当たり前のように盗みを働く人がいる。
育てた畑の作物や花を盗む。
漬け物を樽ごと盗む。
干してあるスニーカーを盗む。
全て母がやられたこと。

引っ越せばいいのに。
でも住み続けた両親。

子供は選択権がないから、親の都合で住む町が決まり、人間関係も親の都合が入り込む。

母の嫌いな親の同級生の家に遊びに行くな!とかね。

だから、高校を卒業したら、この町から両親のもとから脱出することを選択した。
上京して進学して就職した。
戻るつもりはさらさらない。

東京は人が多い。
気の合わない人もたくさんいる。
そのかわりに、気の合う人もたくさんいる。

付き合う人を自分で選べることの素晴らしさ!

もちろん、失敗することもあるけれど、自分で決めたことだから学びはしても後悔はしない。

この町にいると、選択肢は狭くなる。

それに母の構築した人間関係に巻きこまれる。
そもそも母と私は気が合わないのだから、その友人とも合うわけがない。考え方も合わない。

私は、私の好きな人と付き合っていきたい。

昔は、よい娘であり、両親に恥をかかせないようにと、親の来客にも付き合って同席していたが止めた。
そうすると母の友人は言う。
「あら、お邪魔だったかしら?」

だって、あなたは母の友人で私の友人じゃないもん。
それに、私は来客を自宅に招くことが好きじゃない。
自宅は私の砦だと思っているので誰も入れたくない。

なるほど、突然の来客も好きじゃないのね、私。
母は突然の来客もよしとするので、気にしていない。
来客の予定を知らされたことも記憶にないなあ。

自宅は100パーセント自分だけの聖域。
誰かと合うときは、外で会う。
ちゃんと約束をしてから会う。
本当に信頼できる大好きな人と付き合う。
自分だけの時間を常に確保する。

とりあえず、ここから再スタート。