母さんは、幻聴だ。
でも、それが母さんの現実だ。
私の正しさは通用しない。
介護するひとは、
母さんの言うことに耳を貸さなかった。
どれだけの恐怖を味わっていたかを、
狂言扱いをして、毛嫌いをして、本当の現実を見なかった。
幻聴と妄想で、もうひとつの世界を作り上げることで、
私は、海老蔵さんにも麻央さんにもなれないけれど、
一緒に落ち込んで悩むことで現状が改善できるなら、やるけれど、
弟に家のことを相談した。
弟の住んでいる団地もひと部屋空いてるらしいので、
FBにて、北海道移住の決意表明。
私が母さんの認知症を楽しめば、母さんの気持ちも軽くなる。
元同僚の仲間たちから「元気に片づけてる?」とメールが。
一服の清涼剤。
そっか。そういうことなんだね。