柿の思い出

今年は、柿が不作と聞きました。

最近は、オシャレな果物が次々と登場し

柿の人気は、下降気味らしいのですが

私は、やはり秋といえば柿を思い出すほど

好きです。

秋空に柿…

懐かしさを覚えます。

30年以上前

高校を卒業して東京に出て、最初の秋

通っていた専門学校からの帰りの山手線で

車窓から見えた夕焼けが切なくて

急に松本が恋しくなり

何故だか涙が溢れだしました。

高田馬場で乗り、途中の新宿駅で

思わず降りて、「あずさ」に乗って帰りたい衝動に駆られたけれど

そんなことをしたら、お店の先生と奥さんが心配する。

親になんて言われるか…

そして何よりお金がなかった（笑）

思いとどまり、そのままお店に帰りました。

一度ではなく、何度も…

当時は、実家によく手紙を書いていました。

心配かけたくなくて、泣き言は書かなかったけど

初めて、「松本に帰りたくなりました」と綴りました。

それを読んだ実家の両親が

手紙と共に、ダンボール箱に柿を詰めて送ってくれました。

手紙には、柿を食べると医者がいらないというほど

身体に良いから食べなさい。


どんなことがあっても、お店では暗い顔をしてはならない、ということ。


お正月に帰ってくるのを愉しみに待っているという言葉。。。

大切に大切に食べたこと。

手紙を何度も読み返したこと。

今でも覚えています。

親というのは、ありがたいですね。

柿の季節になると必ず思い出すこと。

そういえば、昨年から干柿も始めました。

美味しくできますように。

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