小さい頃、心はハート(心臓)あたりに存在すると思っていた。 


学生の頃、ある人から「ものを考えるのは脳なのだから心は脳にある」といわれた。


中年にさしかかった今、ふと心は何かと考えてみた。 

心とは? 


記憶?感情?思い出?哲学?生理現象? 


物に対する感じ方とは経験からくる記憶のたまものであるとすれば、心は記憶や思い出と考えられる。 


記憶に対する反応が感情とすれば、生理現象の一つが心と定義することもできる。 

さすれば脳の働きが心と言えるのだろうか。 


私は敢えて、否と言いたい。 

なぜなら脳が壊れた者には心が無いとはいえないから。 


アルツハイマー、脳損傷、記憶の喪失。 


彼らに心がないと言えるのか?


アルツハイマーは肉体よりも先に脳が死ぬ病気だと言う。 


脳が破壊され、記憶を失い、人格が破壊され、反応は鈍ったとしても、何かに揺り動かされる感情があるならば、心は失われていない。 


そう思う。


心をどこかに凍結し、感情を失っているように見えるのであれば、
それは当人が守るべき心を持っているということ。 


心はどこかにあるのではなく、人の存在が心そのものではないだろうか? 


皮膚に覆われた固体が肉体ならば、皮膚に覆われない「あなた」が即ちあなたの心ではないか。 


皮膚により他と分離されていないので、他に入り込み干渉することもできる。


遠い地に飛ぶこともでき、時間を行き来することもできる。


形や器が無いだけに、肉体はときに心を失うのではないかと恐れ、心を見失い、迷う。 


ああ!ボキャブラリーが少なすぎて思考がまとまらない! 

{8AD498DE-4653-4A43-8405-7D7DC8218629}