引き続きの思い出話。このシリーズはタイトルに◆がついています。
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不景気の話の後でなんですが…夢のマイホーム購入について。
DGはもともと酪農農家出身ですし、DGにとっては自分の土地を持つというのは自分が「ちゃんとした大人になった」証なのかもしれないな、と思います。
私は今でもカルガリーで家を購入するのは、かなり敷居が高いと思っています。
カナダのどこで家を買うのも…と言えるかもしれません。都市の規模、世帯収入の平均額からみても、明らかに家の価格が高すぎるからです。
この状態で住宅費を手取り収入の30%に抑える(日本でよく言われる収入に対する最適な家賃の目安)と、買える家がないという。
そんなわけで、同じ月の支出を考えると賃貸の方が健康なバランスシートを保てると思うのです。住宅ローンや様々なメンテナンスの費用で貯蓄ができなくなる、休暇に旅行に行けなくなる…では本末転倒になると思うので…。
まあ、これはマイノリティの発想であります。私が知っている大部分の人は「賃貸はお金を捨てるようなものだ。住宅ローンは払えば払うほど自分の持ち物になるのだから」と言います。
でもね、将来の貯蓄がすべて家になっているというのは、不動産価格が永久に上がり続けることが前提なわけで…。日本の不動産バブル崩壊を経験した私は貯蓄も大切だと思ってしまうのです。
が、DGは日本のバブル崩壊を知らない人。私がカナダで知る多くの人と同じように、家は買うもの、という意識が強いようでした。
実際にはDGは自営業で収入は安定しませんし、2012年末までは学生でしたDGは前の結婚からの3人の息子さんへの養育費(Child Support)が4年は残っている状態なので、手取り(養育費支払い後の)収入のほとんどを住宅ローンに当てなければ住宅の購入は難しいという状態でした。
そうやってDGを説得すること数年。
2016年は不景気で仕事もどうなるかわからない状況でしたが、家の価格が20%近く下がった(5千万円台くらいの家が4千万円台くらいになっていました)年でもありました。
私も仕事を初めて4年目。銀行の住宅ローンも組めるのでは?と何人からか言われたり。
「もしも仕事をレイオフされなければ、もしかしたら…少し無理をすれば家が買えるのでは?」という話をするようになっていました。
とはいえ日本の基準(手取りの25-30%)は無理で、手取りの4割くらい…という家計の不健康なエリアに足を踏み入れることになるのですが…。