引き続き思い出話です。このシリーズはタイトルに◆がついています。

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ESL学校のアクティビティでバードウォッチングへ行きました。

 

場所はイングルウッド・バード・サンクチュアリ(Inglewood Bird sanctuary)。ここはダウンタウンに近い鳥獣保護区域です。

 

ボウ川に沿った34ヘクタール(80エーカー)のこの地では250種類以上の鳥,300種類以上の植物,そして数種の野生動物を見ることが出来るそうな。この時期(春から初夏)は気候もよくバードウォッチングには最適。これ以降になると落葉樹が葉をつけ始めるので初心者には鳥を見つけるのが困難になるのではないかな。

 

ドラムヘラーツアーの記事の時にも登場したアクティビティ・コーディネーターのデリックは「先月に来た時は2種類の鳥しか見られなかった」などと言っていましたがが、ツアーは放課後に設定されているため、バードウォッチングには不向きな時間帯なのかもしれません。日本だと早朝が良いとされるけれどもカナダの鳥はどうなのだろう?

 

最初に現れたのはRichardson's Ground squirrel(リチャードソン・ジリス)

最初見たときにはリスかと思ったのですが、尻尾がリスにしては貧弱。よく見ると木に登るわけではなく,地面に掘ったに隠れる姿に「プレーリードックだ!」と色めきたつ(私だけですが)。しかしデリックの説明では「Gopher(ゴーファー:ホリネズミ)」とのこと。家に帰って調べたところ,こちらではジリスのことを地面に穴を掘って生活することから「gopher」と呼ぶらしいと判明。ちなみに本物のホリネズミは地上にはほとんど姿を現さないらしく,姿も似ていることから「mole(モグラ)」と呼ばれるとの事でした。ややこしいね。

 

このgopher(ここではカナダ式に呼ぶ)、姿はほとんどプレーリードックで愛らしい。人が近づいても動じないので写真撮影も簡単。日本では見かけないため野生動物をみたと強く実感。

DGに言わせると農家の人にとっては害獣なのだそうです。牛や馬がゴーファーの堀った穴に足を躓かせて怪我をしたりするそうな…。農場の子どもはゴーファーで猟銃の使い方を学ぶとのことでした。

 

次に現れたのはAmerican Crow(アメリカガラス)

近所でもよく見かけるカラスですが,日本のハシブトガラス(Jungle Crow),ハシボソガラス(Carrion Crow)に比べて小さく,声も高くて澄んでおり恐ろしさはない(写真はWikipediaより)。

 

「まさかカラスしか見られないんじゃないだろうね」という学生の声に応えたのだろうか。現れたのはEuropean Magpie(カササギ)

日本では佐賀地方でよく見かけカチガラス,コウライガラスなどと呼ばれるので私にとっては懐かしさを感じるが,他の地方から来た日本人にははじめてみる鳥らしい。韓国でも普通に居るらしく,彼らも懐かしがっていた(写真はWikipediaより)。

 

Canada goose(グース。和名:カナダガン。写真はWikipediaより)を見たあたりから,今日は収穫が少ないのでは…という予感がしてくる。

 

今まで見た鳥3種はいずれも定番中の定番。グースは何週間かすれば雛を連れた姿が見られるらしいが,今日は2羽のみ。多くはまだPrince’s Islandにいるのであろう。

 

…などと諦めかけたところで,Black-capped Chickadee(アメリカ・コガラ。シジュウカラの仲間)を発見。

これがやけに人懐こい。学生の一人の顔に向かってくるのにはびっくりしました。ほとんどぶつかる勢い。近くを飛び交う姿にバードウォッチングの喜びを感じる。

 

最後に現れたのがDowney Woodpecker(セジロコゲラ)。キツツキの仲間です。

これだと本当に暗くてブレててわからないのでまたもやWikipediaに写真をお借りしましょう。

 

 よく似たHairy Woodpecker(セジロアカゲラ)と迷いましたが、背中の白い点が少ない気がしたのでセジロコゲラと同定。どうだろう?キツツキをみたため満足感も強まる。

(たぶん、セジロコゲラで合っていたと思います。うちの庭にもくるし、カルガリーではよくいる種のようですので)

 

2kmほどの遊歩道(保護区なので遊歩道以外は立ち入り禁止)は散歩にもちょうどよいです。この時以来、何度か来ましたが、早朝に来た時にはシカやマスクラット(Muskrat)も見かけました。

 

こういう場所がダウンタウンからすぐの場所に、しかも無料であるというのはいいですね。カルガリーの(カナダの?)良いところだと思います。