結構間が空いてしまったのですが、引き続き思い出話です。このシリーズはタイトルに◆がついています。
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2007年4月21日(土曜日)
数日前から急に気温が下がって雪やみぞれが降り続いていました。木曜日から金曜日の朝にかけては10cm近い積雪。金曜日の朝は靴が雪に埋もれそうになりながらの登校となりました。
確か今は4月(春)のはずだよね?という質問はカルガリーでは通じないようです。
ESL学校のアクティビティ・コーディネーターのデリックが表現するところの(そして、その後、この表現はカルガリーでは極一般的だということを知ることになる)「カルガリーのキチガイ陽気(Calgary's crazy weather)」とのことです。
「雪でも雨でもキャンセルは無し。バス旅行は決行します」との言葉に「せめて雨にはなりませんように…」と祈る気落ちで土曜の朝を迎えました。
話はちょっとそれますが、私は雪よりも雨が嫌いなのです。雨だと傘がいるし、濡れると体感気温がさらに下がる気がするし…。そんなわけで冬は寒くなっても乾燥していて雨が少ない(降っても傘がいるような雨はめったにない)カルガリーは私にはぴったりの場所でした。
土曜の朝は曇りでスタート。天気予報によると降水確率30%で日中の最高気温は10℃(朝は0℃)とのこと。悪くない。
ドラムヘラー(Drumheller)はカルガリーから北東にむかって130kmくらい。車で1時間半くらいです。もともとは草木の育たないバッドランド(Badland)と呼ばれていたらしいのですが、ジョセフ・ティレルがこの地で恐竜の骨を初めて発掘してから世界的に有名になって、世界遺産に登録されるまでになったということです。ここほど完全な形の恐竜の化石が出土している場所は他にはないとのことでした。旅行者も発掘に参加できるツアーもあるらしいので興味のある人は是非どうぞ。今回のバス旅行にも「ロイヤル・ティレル古生物学博物館(Royal Tyrrell Museum)」が入っていたので、行く前からワクワクしていました。
入るといきなり恐竜のお出迎え。
この博物館の展示はどれも生き生きとしていて、小さいころから博物館の展示でお馴染みだった(最近は違うかもしれないけど)、単に「こういう姿をしていますよ」ではなくて、生き物たちが、どんな生活を送っていたのか、どんな環境に生きていたのかを伝えるために展示方法にも各所に工夫がみられました。
ちなみに、この博物館は恐竜で有名ですが、恐竜だけではなくて先カンブリア紀、カンブリア紀、ジュラ紀など、それぞれの時代をテーマにしたコーナーがあります。
というわけで、こちら。これはマンモスのコーナーにあったものです。マンモスの毛皮の手触りを想像してもらおうと、(マンモスに近い感触らしい)バッファローの毛皮が展示されていました。ゴワゴワかと思いきや、意外にフカフカで温かくて気持ちが良い。氷河期に生きていたら私も毛皮欲しさにマンモス狩りをしていただろうな、と想像できるのです。
骨格標本の展示も粋。単に立体的に組み立てた標本を酒悦に展示しているのではなくて、肉食恐竜が他の恐竜を狩っている形にしてあります。その様子がわかりやすいように背景はその様子が絵になっています。
この大きな2体の恐竜の骨格標本の周りには、小型の肉食恐竜(の骨格標本)が近づく様子(今でいうハイエナみたいな感じでしょうか)が生々しいです。
(写真は博物館のサイトよりお借りしました)
その他には、翼竜を展示したコーナー(プテラノドンが頭上に!)、海の中をイメージしたコーナー(プレシオサウルスの首の長さに驚き!)等々。
子どもと恐竜好きの人にはたまらない場所です。
カンブリア紀のコーナーも新鮮な驚きでした。今までは化石やイメージ画でしか見たことがなかった生き物たちが、立体モデルとなって目の前にあったのです。
(写真は博物館のサイトよりお借りしました)
他にも当時から現在まで生きのこっているという雷魚の水槽、ゴキブリ(ブラジル人学生によるとブラジルのゴキブリとの事)の展示ケースがあって、うごめくゴキブリに誰かが「きもちわるい~」と悲鳴をあげていました。…面白い。
時間を忘れて見入っていた私を日本人学生のトモコさんが探しに来ました。他の人たちはすでにランチをとり始めたとのこと。博物館のカフェテリア内で持参のお弁当(私はピーナツバターサンドイッチ。定番ですね)をいただきます。カフェテリア内でも購入はできたのですが、お弁当の持ち込みが可能と聞いたので、ここは節約のしどころです。
最後はサスペンションブリッジ(吊り橋)へ。私はこういうのが苦手なのでかなりのへっぴり腰でした。でもお調子者が怖がる私を面白がって揺らしたりするんです。泣きそうになりましたよ。
無事に橋を渡って最後はみんなで記念撮影。こうしてみると結構な大人数のツアーだったんですね。