引き続き思い出話です。このシリーズはタイトルに◆がついています。

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カナダについたのは2007年の4月4日。その週末はイースターの連休でした。

 

ブライアンとジャッキーは数日前にカナダに就いたばかりの私のためにと、連休初日の土曜日に同じくホームステイをしているマミさんと一緒にバンフに連れて行ってくれました。

 

朝8:45出発。そんなに早いとは思わなかったのですが、マミさんは朝に弱いらしくて、かなりつらそうでした。それでもゆっくりと洗濯を始めたりするので、早く出発したいジャッキーをやきもきさせていました。

 

ブライアンがバンフの天気予報をネットでチェックすると、最高気温16度とのことで、一同を驚かせました。というのも、この日のカルガリーの最高気温の予報が0度だったからです。とはいえ、4月に最高気温が0度というほうが当時の私には驚きだったのですが…。

 

16度なら温かいですが、やはり信じられなくて厚手のコートを着てバタバタの出発。


私は冬物は冬の前に考えようと思って厚手のコートなど持ってきてなかったため、マミさんに貸してもらいました。

道の両側には樹氷の森。まるでクリスマスカードの絵のような風景に感動をしていると、ブライアンが車を止めてくれたので記念撮影。

 

しかし…繰り返しますが、これ、4月の風景です。

 

天気予報通り、バンフに近づくにつれて青空になってきました。


目の前のロッキー山脈の雄大さにマミさんは感動しきり。


「ねえ、感動した時には何て言えばいいの?この雄大さをほめたい!」とマミさんに聞かれたので、辞書を貸してあげると「Magnificent(壮大な)!」という言葉を見つけて、繰り返しMagnificent!と叫んでいました。

 

私は初めて見るロッキー山脈の雄大さと険しさ、それと同時に美しさに目が奪われ圧倒されて声もありませんでした。

 

感動した時にも性格の違いって出ますね。

 

バンフのダウンタウンで昼食とショッピングをしましたが、いたるところで道路の補修工事中。


これにはジャッキーもがっかりしたようで「バンフは本当はもっときれいな街なの。絶対にまた来るのよ」と念押しされました。

 

チョコレートショップ、天然石の店(懐かしの山口県秋吉台のように大理石も多いようでした)、大昔には海の底だったらしいロッキー山脈でとれたというサメの歯やアンモナイトの化石、化石を使ったオーナメントの数々。アボリジナルの人々の工芸品やカウボーイグッズ、毛皮の店にクリスマスのお店。とにかく面白そうなお店がたくさんありました。

 

ダウンタウン散策、ハイキング、乗馬、温泉、スキーやスノボなど、いろいろと体験するなら一週間は滞在したいような町でした。

 

ワーホリの人たちが物価の高さにもかかわらず、バンフに移りたがるというのもわかる気がしました。


とにかく、スポーツしたい人も自然を楽しみたい人も飽きない場所だと思います。観光地として人気があるのもわかる気がします。

 

ジャッキーとブライアンが私たちに何をしたい事はあるかと聞いてきたのですが、乗馬もしたいしハイキングもしたいし…と思いつつも時間と予算の制限もあって、マミさんが行きたがっていた(自分で来たら絶対に行かないであろう)温泉を選択。

 

温泉…は、日本の温泉を想像すると全然違います。まるで温水プールの風情。コンクリートのプールに温泉水がはってあります。

 

プールとの違いは「風呂」ということで、水着(ここでレンタルできました)を着た男女がただ水につかってお喋りをしていること。マミさんは「プールみたい。泳ぎたい~」と言っていたけれども、それはできないようです。

 

これで、硫黄の香りでもすれば温泉の風情が出るのですが、衛生上の理由でしょうか…塩素の強い匂いがしていて(硫黄に勝つ塩素の匂いってすごい)ますますプールの風情でした。

 

温泉の周辺の湿地帯は普通に硫黄のにおいがして、大分の地獄めぐりを思い出します。


そう。このあたりは湿地帯。湿地に集まる水鳥も多いとのことですが、この日は人が多かったのか水鳥が集まる場所が遠かったのか見ることはできませんでした。

 

かわりに温泉に住むというメダカのような魚を見かけました。湯の花にまぎれて泳ぐ姿に、茹っちゃうのではないかとしんぱいになりましたが、手を付けてみると「日向の浅瀬」といった快適温度でした。

 

硫黄の香りが漂うこの湖で、この魚たちはいったい何を食べているのだろう?

 

帰りに山の中でシカとビッグホーンシープをみました。下の写真に小さく映っているのですが…みえるかな?

 

ちょっとだけ期待した熊は見ることはできませんでした。帰国までに見ることができるかな?