『カラスの親指』 道夫秀介 | はんなのはんなりblog*〜日々のことや育児のこと〜

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2013年、35週でおなかの中で赤ちゃんとお別れしてしまいましたが再び授かることができ、2015年に元気な女の子を出産しました。
アラフォーの迷える日々のことや、プロテインS欠乏症(不育症)で世間の少数派に入り、そこから見えた世界のことなどを書いています。


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人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。道尾秀介の真骨頂がここに!



最近何やら忙しく、更新が今になってしまいました。

明日しーちこさんにお会いするので、貸して頂いた本が手元にある内に取り急ぎ感想を書いておこうと思い、久しぶりにPCに向かっています。

3冊の内、最初に読んだのはこちら、『カラスの親指』でした。


映画化されていることは知っていましたが
内容は知りませんでした。


表紙に「結末はけっして口外しないでください!」
とありますし、確かにその方が良いと思いますので私もならおうと思います。


最後まで読んで最初に感じたことは、
以前観たことのある、「THE GAME」という映画のことです。


デヴィッド・フィンチャー監督
マイケル・ダグラス出演で1997年に公開されたアメリカ映画で

とある富豪(ニコラス)が誕生日プレゼントにもらった紹介状により
ある会社が提供するゲームに参加することになり
身の回りで不思議な出来事が起き始める。
ゲームの正体、そしてその目的も判らないままニコラスは翻弄される。

というサスペンス映画で、
高校生のとき、この映画を教えてくれた友人は、
「私がすごくお金持ちだったらはんなちゃんにしてあげたいと思う。面白いから観てみて。」
と言ってくれ、


それから何年後か、私が大学生の時にふと思い出して観て、
「ああ、そういうことだったのか」と、理解し、
すっかり疎遠になってしまっていたその友人のことを思い出した記憶があります。


本作は、詐欺で生活する武沢と相棒のテツさんを軸に
なぜか共に生活することとなったまひろという少女、その姉と恋人という5人とネコ1匹で繰り広げられるのですが


まともに働かず詐欺行為で生きているという、社会からはみだしてしまった人達の
悲しい過去を背負いながらもユーモアを交え、暖かく、そして最後は痛快に描かれています。


5人が立てた計画を実行するあたりなど
手に汗握る展開でした。


映画「THE GAME」と比較すると、
「カラスの・・・」は小説ということもあるのでしょうが

細かなエピソードが結末に繋がっていたり
目にしていたのに気づかなかった部分があったり
なるほど~と思うところが多かったように思いました。


”映像不可能と言われた本作を完璧に再現。
原作ファンも満足できること間違いなし!”


とあったので、映画も観てみたいと思います。


阿部寛さんが武沢役で村上ショージさんがテツさん役かな、と想像しますが
イメージにぴったりだなと思いました。


余談ですが、阿部寛さんは好きな俳優さんの一人で、
「アットホームダッド」「TRICK」「白い春」などなど、好きな作品が多々あるので
阿部さんを観たいとも思います。



面白い作品でしたキラキラ