
(上)
恐妻家のシステムエンジニア・渡辺拓海が請け負った仕事は、ある出会い系サイトの仕様変更だった。
けれどもそのプログラムには不明な点が多く、発注元すら分からない。そんな中、プロジェクトメンバーの上司や同僚のもとを次々に不幸が襲う。彼らは皆、ある複数のキーワードを同時に検索していたのだった。
(下)
5年前の惨事―――播磨崎中学校銃乱射事件。奇跡の英雄・永嶋丈は、いまや国会議員として権力を手中にしていた。謎めいた検索ワードは、あの事件の真相を探れと仄めかしているのか?
追手はすぐそこまで・・・・・・大きなシステムに覆われた社会で、幸せを掴むには―――問いかけと愉しさの詰まった傑作エンターテイメント!
『モダンタイムス』、読み終わりました

面白かったです


冒頭から、会話分が楽しくて引きこまれ、
終わりが近づく頃には、ずっと読んでいたい感覚に駆られました

本当に、名言がいっぱい出て来ました

「楽観とは、精神的勇気だ」
「危険思想とは、常識を実行に移そうとする思想である」
「人生は要約できない」
などなど・・・

会話が機知に富んでいて、お洒落なんですよね

また、登場人物がそれぞれ個性的で、恐ろしいこともするんだけど、憎めない


みんな、タフで、ユーモアたっぷりで、行き過ぎていて…

でも、心地よさにも通じるような感覚がありました

ストーリーも面白かったです


何気なく交わされる会話の中で気づかされることや考えさせられることがありましたし
現実的な世界なんですが、現実の延長にある非日常もあったり、
友情や愛情もあったり、恐怖も謎もあったりで
エンターテイメント性抜群ですし、色々な要素を楽しめると思います


特に、主人公の奥さんの恐ろしさには笑いそうになりました

あと、占いのフレーズとか

(主人公の携帯には毎日占いが配信されています)
それと、文庫本になった際に改稿されていると
伊坂さん自身があとがきで書かれていましたが、
理由や内容の違いなどを丁寧に説明されていて、
伊坂幸太郎さんのお人柄が垣間見れた気がしました


読んでいない作品はたくさんあるので
これからまた読みたいと思います

