ご訪問、ありがとうございますペコリ


だんだん更新時間が遅くなってきてますあせる



今日は、前日から言っていた、直樹と琴子の結婚記念日のShort Story 星空の下 でをアップさせていただきますニコニコ

三話完結+番外編(アメンバー限定記事アメンバー(透過))の予定になっていますよろしく

アップは天使の指定席と交互になります交換

予定通り、あまあまはあとラブラブ抱っこな直樹と琴子を書けたら…と思っていますので、あたたかく見守ってくださると嬉しく思いますaya

天使の指定席 のつづきは明日のアップになります ペコリ



久しぶりの直樹&琴子、うまく表現できるか…不安なんだか少し緊張していますどきどき





それでは、 星空の下で ですニコニコ






事の始まりは、今から1週間前


さっき鳴りだした目覚まし時計のアラームを止めるため、ベット横のサイドテーブルに手を伸ばす

手探りで時計をつかみ、アラームを止め、時刻を確認しようとうっすらと目を開ける

時計の針は、5時30分をさしていた

カーテンの隙間から漏れ入るやわらかい光が、部屋をふんわりと明るくしていた

薄明かりにまどろみながら、もう片方の手であたたかいぬくもりを探す

その手が隣に並んだ枕に触れた時、求めていたぬくもりがそこにはないことに気づく

まどろんだ意識のまま、伸ばした手の方へ体ごと向けると、その枕から放たれる微かな香りが、おれの鼻をくすぐった

その香りに誘われるようにゆっくりと目を開けると、ぼんやりとした視界に乱れることなく置かれた枕が映る

伸ばした手で、それをそっとなでると、触れた部分から手の温度が僅かに奪われる

その枕の様子から、使われることなく夜が明けたことがうかがえた

―そういえば夜勤だと言ってたな

ふと、枕の持ち主―琴子の言っていたことを思い出した

起きぬけにあいつのぬくもりを探すなんてな

―おれも相当か

と、自嘲気味に笑った


今日は、当直のため、夕方に家を出ることになっているおれは、朝食を食べ終えた後、久しぶりにちびの散歩に行った

散歩から帰ったおれは、散歩ついでに中庭でチビのシャンプーをしてやった

リンスをきれいに洗い流し、タオルで濡れた体を拭いてやる

ある程度の水分をタオルで拭き取った後、ドライヤーをかけるために洗面所へ移動した

リネン庫からドライヤーを取り出し、電源プラグをコンセントに差し込む

ドライヤーのスイッチをオンにすると、チビがその音にビクッと身を縮める

恐る恐るドライヤーを見るチビ

「お前 いつなったら慣れるんだよ」とチビの頭を撫でてやる

チビは、子犬のころから、このドライヤーの音が嫌いだった

子犬のころは、ドライヤーの音を聞くだけで、家中を走り回って逃げていた

成犬になった今は、さすがに走り回ることはなくなったが、尻尾は両足の間に入り、オドオドとしたこの目は今もなおドライヤーが苦手なことを訴えていた

だからと言って、このまま濡れたままにしておくわけにもいかず、袖をまくった腕をちびの首にまわし、ドライヤーをちびの体にあてた


体の乾いたチビは、首からおれの腕が離れると同時に、一目散で中庭に向かって走った

ちょうどその時玄関のドアが開き、「ただいま」と言う声とともに琴子が夜勤から帰宅した

玄関で靴を脱いだ琴子はリビングへ向かうと、ソファに座っていた祐樹におれの居所を聞きだし、「入江く~ん」と洗面所へ飛び込んできた

飛び込んできたかと思うと、ドライヤーをリネン庫に片付けていたおれの背中に飛びついてきた

首に手を回し、「い・り・え・く・ん」と、背後からおれの顔を覗き込んだ

覗き込んできた琴子の顔は、何かを企んでいるのか、うふふと含み笑いをしていた

「なんだよ」

しがみついた琴子の腕を1本ずつおれの首から外すと、琴子はその手を自分の腰にあてがい、大きく胸を張った

そして大きく息を吸い、ジャジャ~ンと自分で効果音を口にし、「さて11月21日は何の日でしょう?」と狭い洗面所中にその声を響かせた


―やっぱりそう来たか

琴子の質問におれは大きく肩を落とした

ここ数日間、病院でのおれの周りは騒がしかった

西垣先生や大蛇森先生、船津までもが、おれに勤務日の交代を申し出てくれていた

それもすべて21日前後の勤務日の交代だった

おれがその必要のないことを伝えると、全員が口をそろえて、代わってもらわないと困る、と、そう言った

21日はおれ達の結婚記念日だ

これが、琴子の見え見えな裏工作だということは、すぐに分かった

「結婚記念日だろ?」

そう答えると、望み通りの答えだったのか、「その通り!」ピンポーン なんて人差し指を立てながら嬉しそうに言う

そんな琴子を横目で睨みつけ、琴子の耳を引っ張ってやった

わなわな震える肩で小さく息をしてから、琴子の耳元で怒鳴りつけた

「だからって人に迷惑をかけるんじゃない!」

怒鳴りつけた方の耳を押さえながら琴子は言った

「いった~~い 何も耳元で怒鳴らなくってもいいじゃないの 第一人に迷惑って何?」

顔をゆがめた琴子は、ほっぺたを膨らませ膨れて見せた

―しらを切るつもりか

肩をすぼめ、呆れながら「西垣先生たちに勤務日の交代を頼んだろ?」そう言うと、なんとその返事は琴子からではなく、おれの背後から帰ってきた

「あ~ら お兄ちゃん それはわ・た・し・よ」

後ろを振り返ると、お袋が洗面所の入口に立っていた

「琴子ちゃんいじめちゃダメじゃないの」

そう言うと、琴子の方へ回り込み、「かわいそうに」と、琴子の耳をさすった

突然のことに言葉を失っていると、お袋が続けて言った

「西垣先生や大蛇森先生たちに勤務日の交代を頼んだのはわたしよ」

そう言って、持っていた紙をおれの目の前に突き出した

「これを見て頂戴」

お袋が突き出してきた紙に目を通すと、そこにはこう書かれていた

伊豆 温泉旅行 2泊3日 と―





つづく




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