今月は三日から一週間、障がい者週間だそうだ。

 

 精神科については、過去よりとても待遇は改善した。

 むかしは精神を病んだら野たれ死ぬか間引きされた。金持ちの家庭でもよくて座敷牢に一生閉じ込められる。

 精神病院が広まってからも、それは刑務所より劣悪、などとされる環境で一生出られないのが普通だったのがほんの前世紀の常識。

 

 現代でも金持ちが療養に入る病棟なら生活だけでなくリハビリサービス充実し、まるでリゾートホテルなのだが。

 貧乏人が監禁される閉鎖病棟では理由のない言いがかりからの喧嘩当たり前。盗難も頻発する。おまけに看護師も性格きつく、患者を馬鹿にするものも多い。

 

 おまけに過去精神科で処方される薬は、精神病を治す薬ではなかった。

 作用により患者の心身の自由を拘束して、暴れさせなくさせるための道具なのだ。おまけに副作用は強すぎる。返って精神を異常にさせる。

 しかも薬によってはパーキンソン病の症状が出るから、知らないひとからは患者は異常に見られる。頭がおかしいから妙な顔つきや身振り手振りしていると誤解され、馬鹿にされる。

 

 いまになってほんとうに精神に効く、副作用の少ない薬が普及したがそれもついここ数年の話だ。

 ちなみにその薬は副作用で肥るのがネックだし、おまけにバカ高い。一錠五百円はする。しかし多幸感が出るので、麻薬並みの効き目がある。

 過去若いころその薬があったら、私は一般就労としてエンジニアに復職できたかもしれない。しかしいまはパート工員の軽作業をするだけで手いっぱいだ。

 

 それでも働けるようになっただけ、私は幸せだ。過去よりは現在はとても改善されている。願わくは、福祉施設で苦しんでいる患者……私の友人知人たちに、みんなこのチャンスを与えられることを。