最近イースト・プレスの『まんがで読破』シリーズにはまっている。古典名作のマンガ化シリーズだ。
 マンガの威力を知った。活字本を読むより十倍は早く読み進めて、十倍もわかりやすく覚えやすい。つまり百倍の効率だ。
 巨匠筒井康隆先生も、マンガ1ページの表現力は小説30ページに当たるという旨の記述をどこかでしていた。
 
 たしかに情報量の総量なら、深く吟味するのであれば、活字の本の方が少ないページに情報が詰まっている。しかしそこまで活字本を深く読む暇人なんかそうはいないだろう。マンガを読むのに比べて時間がかかりすぎる。
 だから未知の分野の入門として、活字版のお堅い岩波文庫とかに先立ちまずはマンガ版を読むというのが有効とわかった。
 
 いままでマンガを軽視していたことに、つくづく後悔だ。まあ単なるギャグマンガとかをあえていつまでも本棚に保管しようなんて思わないが。
 
 きっかけは孔子の論語にある、学んで考えないのも、考えて学ばないのもどちらもいけないということと、考えるより学ぶことの方が重要という点からだった。
 というか歴史わからない……なんで儒学者は迫害されていたのだろう。
 
 
 とりあえず、資本論とわが闘争、古事記と日本書紀、論語、一般理論をそろえた。あと欲しいのは国富論と共産党宣言と日本国憲法と……なんかきりないな。
 お金に余裕あれば聖書にコーランもほしい。史記もガリア戦記もイリアスも……マンガの威力はすごい。
 
 
追記……小説は小説だけにしかできない表現もたしかにある。精神の内面にともなう哲学的なこと、それに自然科学の特に論理的な側面とかは、活字でしか記せないところも多い。しかしそれらも挿絵つきというか、マンガならさらにわかりやすい。
 まだまだ学ぶことは多いな。給料の余裕が本に消えるが、摩擦的失業者か私は。