『刻』涼しくなった盛夏の深夜 ふと窓を開け、湿った外気一息 ホタルの瞬きも失って久しい街 星も街灯に消され見つかりはしない 巡る季節は儚くも切ない でも道失ったら、空見上げて 人の社会は特殊な世界だ 広大な宇宙の砂粒の一つに過ぎない銀河 その中のさらに塵のような恒星の一惑星 これが人間にとってのすべて? なぜ社会のみに囚われて 世界を見つめようとするものは少ないのだろう 簡単だよ、縛るものはなにもないんだ 踏み出して……