
世界一の投資家、バフェットとラッパーであり事業家としても成功し370億円の資産を持つジェイ・Zが語る「成功の条件」

「投資には頭の良さはあまり必要ない。よく私はこう言うんだよ。もし自分のIQが160あったら、そのうち30くらいは他の人にあげなさい、ってね。必要なのは精神的なタフさ。何か結論を下すときは、他人がどう言おうが耳を貸す必要はない。客観的事実と自分の理性だけを信じればいい。」
聞き手:他人の声に流されないというのはなかなか難しい。それができるのは天才の証拠では?

「私にも理解できないことはたくさんある。でもそういうものとは関わらないようにしている。自分が得意な世界でしか勝負しないんだ。」
話を静かに聞いていたジェイ・Zは自分の成功体験をこう語った。

「僕がこの世界に入ったのは遅かった。最初のアルバムを出したのは26歳のとき。だからもう十分に大人だった。もし16歳で出していたら、ファンに語り聞かせられるような経験は何もなかっただろうね。僕は語りたいことがたくさんあって、それを一度だってわすれたことはない。自分がこだわりをもって大切にしたいこと、それが成功の原動力だ。すなわち、僕にとっては自分の生きている時代の"真実"を見つけることなんだ。」
聞き手:変化の激しい音楽業界では、ファンに飽きられてしまう心配はないのだろうか。

「特定の人たちに迎合したり、自分らしくないことまでやる必要はない。時代に流されたら駄目だ。つまり、音楽も株と同じってことだよ。エレクトロな音楽が流行っているからってそれに飛びついても、どうせうまくいかない。」
聞き手:音楽の新たなビジネスモデルを模索するジェイ・Zへ、バフェットから何かアドバイスは?

「自分が学んだことは、必ずどこかに蓄積されていく。ビジネスの形態は時代とともに変わるものだ。でも20年前に私が学んだことはいまも役立っている。物理学のように、変わらない法則というものがある。その法則を理解して、良いビジネスとは何かわかれば、そしてどうすれば良い経営者になれるかかがわかれば、その考えかたはほかのビジネスにも応用できるんだ。」
COURRiER Japon 2011年 04月号より