KURAGE TRAVOLTA 2008 シノブサン、ジュウナナサイノ遊園地 2008年09年10日 下北沢440
朗読(17歳)
琵琶湖周遊の歌(?)
昭和枯れススキ
ホテル荻窪
ナタ男
ながぐっちゃん!!
拍手喝采
朗読(グランドミルクチョコレート)
ブルーアイズ
I don't determine,I don't know.(決めないの、知らないの)
航海日誌
回れ糸車
お経
徘徊ロック#5
耐久しりとりロックンロール
高尾山
ヘルスメーター組曲
さげまん
ブルースを捧ぐ
愚かな日々
朗読(笑う夜の遊園地)
下北沢の440に並ぶ人の数は柳原陽一郎の単独ライブより遥かに少ない。
37人だったかの先着プレゼントにも入り、後は中に入るのみである。
入口でポストカードとチロルチョコが渡される。
チロルチョコはそのライブのために用意された包み紙が用意されていた。
かわいしのぶは昔、柳原陽一郎が南青山マンダラでライブパレード(月一ライブ)をしていた頃によく見た。
当時、柳原は2~3人の小編成でライブを行うことが多かった。
女声でコーラスを入れられ、ベースを弾けた訳だから、さぞかし重宝したであろうと思われる。
柴草玲も、昔マンダラ2でワタナベイビーを交え、柳原と競演している。
蜃気楼中央線という柳原陽一郎が企画する対バン形式のライブであったが、最近は開かれていない。
水谷浩章という名ベーシストとの競演から始まったもの、終わったものは少なくない。
柴草玲のそのときの印象は、ピアノが凄まじく巧いこと、真面目な歌い方でふざけた歌詞も歌えること、落ち着いた声、5分ぐらい前にあったものを感傷的に描写できる詩の世界。
アルバムもそのときに一枚買った。
完成度が高く、「これ以上のものはできないのではないか」と思い、いまだに他のアルバムを聴いていない。
これに外山明を加えた4人で「帰宅部」というセッションが組まれ、一度マンダラ2で披露された。
高校生がバンドを組んだという設定に不釣合いな曲目が並び、楽しむことができた。
今回のメンバーはそのときの再演であり、期待を胸に下北沢に足を運んだ。
何処かで聞いたような引用を含む「17歳」の詩の朗読から始まった。
無伴奏で「命短し、恋せよ乙女」という歌詞で、曲は「琵琶湖周遊の歌」を歌った。
もしかすると元ネタの曲があるのかもしれない。
柴草玲がアコーディオンでハッピーバースディを演奏して登場。
前回は帰国子女の上品な高校生だったが、今回はよくいそうな高校生に扮していた。
「新島」「ABC」など、時代を感じさせるトークが続く。
「昭和枯れススキ」の後に、「ホテルおぎくぼ」が続く。
これが何処かの喫茶店を描いた歌だったら、普通のメランコリックな思い出ソングであった。
だが、潰れてしまったのが古びたラブホテルであったがために、制服とアンバランスな印象を醸し出していた。
残念なのは、柳原の語りが今回は入らなかったことである。
柳原陽一郎と柴草玲はポーカーフェイスで役に入りきれる共通点がある。
「何もしない」「こう見えても真面目」と、たんたんとホテルに誘う台詞を語るバージョンを次回は聴きたい。
「ナタ男」も穏やかではない曲であった。
現在続く狂気の事件、その現場に居合せた疑似体験の歌だが、映像にリアリティがあり印象深い。
「ながぐっちゃん!!」は「おかあさんといっしょ」の曲である。
「私の曲でないのでいい曲です」との言葉どおり、小さな子にも安心して聴かせられる曲である。
「ピピポ」のところからの擬音語の旋律がコーラスも相俟って印象深く、口ずさみたくなる一曲である。
柴草玲退場後、チュルコ登場。
エレキギターでさまざまなノイズを出し、ベースとセッション。
五分毎に拍手を、曲の展開に関係なく入れるという企画であった。
「グランドミルクチョコレート」という詩の朗読で前半終了。
この詩と最後の詩は、比較的よくできていると感じる。
柴草玲に曲でもつけてもらえばよいのに、とも思う。
後半、柳原陽一郎登場。
アトピーズ以外で一緒に競るのは6年ぶりとのこと。
ライブパレード時代もよく演奏された「ブルーアイズ」。
個人的にはCD収録バージョンの「ズ」が強く出ない歌い方のほうが好みではある。
だが、長年弾き込んだピアノの遊ばせ方は、いつ聴いても気持ちがよい。
最近の曲を挟み、名曲「航海日誌」。
「回れ糸車」は最新アルバムの曲であり、予想外に聴かせる系の歌が続く。
「お経」は初期の曲で、前奏も含めて似たタイプの曲は非常に少ない。
「ねこばば」バージョンの歌詞が好みだが、どのバージョンも楽しめる。
「徘徊ロック#5」でいったん退場。
外山明とかわいしのぶで「耐久しりとりロックンロール」の演奏。
再度、柳原陽一郎と柴草玲登場。
お色直しも終わり、高校生の柳原少年になって、「帰宅部」モードに切り替わる。
「高尾山」は、前回「帰宅部」ライブでも口切の曲だった。
ただ、この人のベースは予想もしない音程が出てくることが時たまある。
明らかに外した音を聞くと、水谷浩章とは違うとやはり感じてしまう。
「ヘルスメーター組曲」は前半が柴草玲の「ヘルスメーター」。
柳原に駄目出しされたと、ぶつくさつぶやいていた。
後半が柳原陽一郎の「妄想ヘルスメーター」。
両者共通していたのが、ヘルスメーターのメモリー機能であった。
世界は「二人のメモリー」「知らない男のメモリー」などである。
メモリー機能という一点から、逆ピラミッド型に世界を膨らませていく技術は見事といえよう。
二人の即興での対話の部分は今回も楽しめた。
前回も今回も一番の山場となる曲、「さげまんのタンゴ」。
アコーディオンを見事に操り声を張り上げる柴草玲は、吸い込まれそうなかっこよさがあった。
今回のワンコーラス目はアコーディオンを弾かずに振り付けに徹していた。
だが、難しいパッセージを軽々とこなしながら歌う前回のほうが、さらに魅力的であった。
この曲は音楽的にも大曲であり、インストでも十分に通じる展開を持っている。
チュルコを再び交え「ブルースを捧ぐ」、「さげまん」の件がアドリブで出てくるところは、さすがである。
「愚かな日々」で「帰宅部」終了。
最後は「笑う夜の遊園地」の詩の朗読で終了。
アンコールはなし。
総括として、ステージ全体を盛り沢山にしようとしたため、「帰宅部」ステージがコンパクトになってしまった感があった。
前回は、柳原と柴草のボーカル、語りの役割分担があまりにもはまっていた。
前回共演者のイーヨ・イデオットが、自分の出演の準備を忘れて見入ってしまうぐらい印象は強烈であった。
今回は「妄想ヘルスメーター」以外に二人の掛け合いが見られなかったため、次回は多く曲目を割いてほしいと感じた。
次回も、この組み合わせのセッションに期待したい。