稚拙なTPP交渉参加表明
 去る3月12日にJAグループ、建設業界、医療業界等々の各種団体による、TPP反対の全国大会があった。ほぼすべての党が日本の国益を守ることを表明し、特に自民党は選挙公約を絶対守ると決意表明した。
 という舌の根も乾かぬうちに、15日に安倍首相があっさりと交渉参加を表明した。これには自民党の議員も驚いたようだ。それは政府の専権事項ということを振りかざし、あらかじめシナリオがあったようにことが進んだ。
 
 そもそも自民党が大勝した大きな理由に、聖域無き関税撤廃には反対を打ち出して国民に訴えたことが上げられる。3年前、自民党政権に飽き飽きしていたところに、民主党が新風を吹き込んでくれるだろうと、大きな期待を背に発足した民主党政権だった。
 しかしふたを開けてみれば、閣僚がそれぞれ別々のことを言い、勝手に行動する。官僚は信じられないから、議員が自ら判断し行動するなどなど。結局は何も決められず右往左往の連続で、自民党の方がまだましだ、と思い知らされたのである。
 
 当時菅首相が唐突にTPPを言いだし、その先にはRCEPがありFTAAPがあると訳の分からないことを言っていた。でも最後まで反対が強く、交渉参加に踏み切ることは出来なかったのだ。今安倍首相が言っていることは、菅首相の発言そのもので、民主党では決められなかったが、自民党は決断した、とでも言いたげに見える。さらに「たった1.5%の産業で、98.5%が迷惑している」と発言した前原某と、何が違うのかと聞いてみたい。
 その考えがあるのなら、選挙でそれを訴えて臨むべきだろう。
 
 高齢化、少子化が進んだ今、TPPに参加すれば、地方、特に中山間で必至に村を守り、林業、農業を維持しているところが最初にダメージを受けることになる。そうならないように打つべき手はまだまだあるはずである。