路上の歌声 014 路上では演奏の場所を分け合うことがある。 他のバンドと交替で何曲かずつ演奏するのだ。 とっとの技量は群を抜いている。 少し離れた場所で演奏していたバンドが、聴きにきた。 とっとは軽く会釈をして、いつもと同じように唄う。 音楽に関わる同士で、 言葉によらないコミュニケーションがあったのだろう。 そのバンドは何曲か真剣な表情で聴いて、静かに立ち去った。 本物は本物を知るという。 たぶん、とっとは本物だということになるのだろう。