いつの頃からかとっとの路上ライブの設営は、ファンが手伝うようになった。
キーボード、アンプ、マイクスタンド……それら機材のほか
宣伝用サインボードなど、手分けして組み上げていく。
固定ファンは、多様な人々だ。
若い人はもちろん、すでに初老の域に達した人もいる。
仕事帰りのスーツ姿で駆けつけてとっとのチラシを配る人、
お手製のオニギリをファン仲間に配る女性、
それぞれ自分の役割を見いだしている。
世代も職種も性別も異なる人々が、仲間意識を育んでいる様子を
「貴重な御縁だよね」
と、ファン同士でしみじみ語る。
6曲入りミニアルバム「とっとのポケット」を紹介するとき
とっとは必ずこういう。
「家族みんなで聴けるうたになっています」
子どもにも受けがよく、大人も楽しめる万人向けということだ。
その狙いが成功していることは、集まるファンの多様性が証明している。
