世俗の埃が舞う繁華街の片隅に
澄み渡るとっとの優しい歌声が流れていく。
街の濁った空気を浄化するかのごとく。
こころをきれいにするうた
とっとは、そのキャッチフレーズに恥じない力をもっている。
人待ち顔で佇む女性が、いつしか歌に聴き入っていた。
路上での演奏活動には風当たりが強い。
道行く多くの人のなかには、音楽なんか聴きたくない人もいる。
通行の妨げだと思う人もいる。
やめなさいといわれたら、素直に引き下がるしかない。
おのずと歌える場所は限られる。
あの「ゆず」だって、路上からメジャーの舞台に立った。
同じコースを夢見るアーティストの卵たちは多い。
そして、限られた場所に集まってくる。
どの演奏家を撮るのも、よりどりみどりだった。
でも、結局はとっとを撮り続けている。
どうにかして、とっとの歌の世界観を現すような
そんな写真を撮ってみたかったからだ。
この写真は、その狙いの近くまで行った気がする。
