良くサッカーコーチは安月給だと言われています。
特に、Jリーグなどのプロクラブでない限りはその通りだと思います。
その状況を何とかしたいと思い続けてきました。
しかし、最近あることに気がつきました。
「サッカーコーチはアルバイトでもできる」
Jリーグのクラブで、
アルバイトのコーチはいません。
もっと言えば、
医者や警察官、国家公務員にはアルバイトではなれません。
ある若い指導者が私に相談してきました。
サッカーコーチでご飯を食べられるようになりたいです、と。
私は彼に伝えました。
簡単だよと。
ただ、社会から認められる存在価値があるかというと、
今の「サッカーコーチ」にはないよ、とも付け加えました。
彼は、地位や名誉ではなく、
子どもの将来と向き合いたいから価値は気にしないと言いました。
私は、一瞬、彼を褒めようと思いましたが、
ぐっとその思いを飲み込みました。
それはなぜか、
これはサッカー界の中で話をしている、
とっても狭い世界の話だからです。
誤解がないように言いますと、
サッカーコーチとして、
子どもに対しては、その想いが必要です。
ただ、保護者に対し考えてみると、
子どものコーチではなく、
一社会人として対等に話ができなければなりません。
その時に、
ことばの使い方、話す内容、間、テンポ、仕草、表情、声のトーン、身振りなど様々点に社会人は気がつきます。
バイトでも成り立ってしまうこの世界の甘さはこういったところに無意識に表れてしまいます。
では、これからの「サッカーコーチ」に必要な資質とはなんでしょうか?
私が考えるその資質を3つ上げます。
1.教養がある
2.相手に「なるほど」と思わせるコミュニケーション能力がある
3.自分が見る「自分」と周りが見る「自分」とのギャップがない
さぁ、みなさんの周りのコーチと比べてみてください。
サッカーコーチを目指しているあなた。
あなたの持っている資質はどんなものですか?
サッカーを教えられるのは当たり前です。
全員をプロに出来るなら、
あなたは既に億万長者です。
僅かな人しかプロになれないと言う事実を隠れ蓑にして、「サッカーを教えること以外に能力がない」ことをうやむやにするのはやめなさい。
しかも、その教えている能力は本物ですか?
戦術や技術だけを切り取って教えていませんか?
それは、相手に「はい、わかりました」と言わせる指導ですよ。
それは自己満足です。
今、目の前にいる子どもたちの人生という「命」を預かっていることを忘れないでください。
僅かな人しかプロになれない現実があるならば、
あなたはサッカーを教える以外にどんな努力をする必要があるのでしょうか?
あなたの経験や主観性ではなく、
社会というものを客観的にみて、
これからの子どもたちの未来に必要な指導をしてあげましょう!