NBAの中でも相当なる歴史と戦歴を誇る名門チーム、ロサンゼルス･レイカーズにはこれまで数々の名選手が属してきた。ウィルト･チェンバレンにはじまりマジック･ジョンソン、シャキール･オニール、そしてコービー･ブライアント。そんなレイカーズはリーグを制す、つまり優勝を果たすためにあるチームと言っても過言ではないのかもしれない。いや、少なくともこのチームに所属する選手たちにはそのある種重荷とすら言える無言の重圧を感じずにプレーできた日は黄色のユニホームを身に纏った日から無かったのではないだろうか？
今シーズンが始まる前、レイカーズは優勝の最有力候補と目されていた。ドワイト･ハワード、スティーブ･ナッシュといったスター選手が新しくロスターに加入し、往年の中でも最高に近い状態となったチームは1996年時の最強を誇ったシカゴ･ブルズと同等、いやもしかしたらそれ以上の実力を有するとされ、連覇を狙うマイアミ･ヒートの猛攻撃に立ち向かえる唯一のチームであろうと予想されていた。
だがシーズン序盤、彼らは誰もが予想だにしなかったつまづきを見せることとなる。彼らの連敗に次ぐ連敗は指揮官マイク･ブラウンの解任劇を生み、新しく指揮を執ったマイク･デアントニー監督の下でも勝てない事実は老師フィル･ジャクソンの招聘という噂まで巻き起こした。そして新戦力として期待されたスティーブ･ナッシュもケガのため長期離脱を余儀なくされ、彼らを連敗から救う手助けとはなれなかった。
中盤になってようやく、本来の自分たちを取り戻し始めた彼らはまだ不安定ながらも少しづつ勝利を挙げだした。そして現在では4連勝を続け、ウェスタン･カンファレンスでは6位、パシフィック･ディビジョンでは3位という位置まで遅ればせながらも追い上げてきた彼らの前に、またしても強敵が立ちはだかる。
その強敵とは？インディアナ･ペイサーズである。ジョーダンがブルズを率いた時代に、好敵手としてレジー･ミラーの脅威の3ポイントなどを武器に幾度となくファイナルやプレーオフで名勝負を演じてきたレイカーズに負けるとも劣らない名門チームが、今季思わぬ低迷を味わったコービー率いるチームを本拠地バンカーズ･ライフ･フィールドハウスに迎えるのだ。
レジー･ミラー引退以降、プレーオフには出場するものの、いまいち勝負を決めきれないペイサーズは次のレジー候補を探し続けている。ポール･ジョージやダニー･グランジャーといった若手選手の早い成長が望まれるが、ミラーのような試合の鍵となる選手になるにはまだもう少し日数を要しそうだ。
さて、この両チームは今シーズンすでに1度対戦している。その前回の対戦はレイカーズ本拠地ステープルズ･センターでの1戦だったが、結果はスランプ真っ最中だったレイカーズが敗れている。
今回の1戦は先述の通りペイサーズ本拠地に戦いの場を移して行われるが、はたしてレイカーズは前回ペイサーズに本拠地を好き勝手に荒らされた復讐を果たせるだろうか？
低迷から抜け出しつつあるレイカーズといまいち最後の決定力に欠けるペイサーズ。伸び悩む名門2チームの対戦、みなさんはどちらが勝つと思われますか？
注目の1戦は3月16日、午前8:00(日本時間)から
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