帯津良一さんの本です。
- ピンピン、コロリ。―気持ちよく生き愉しい死に方をするために/帯津 良一
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本がたくさん出ているので、ご存知の方も多いと思いますが、
帯津三敬病院のお医者さんで、
日本ホリスティック医学協会会長。
日本ホメオパシー医学会理事長もされています。
西洋医学に東洋医学や代替療法を含む
ホリスティック医学の確立を目指しておられます。
ホリスティック医学というのは、
病気を治すだけの西洋医学に対して、
「人間丸ごと」を対象にしいるそうです。
病気を治すだけでなく、
生老病死すべてにかかわり、
死後の世界も視野に入れているそうです。
「自分ももしガンになったら、
こんな病院にお世話になれたらいいな~」
と思いました。
帯津先生の病院では、
末期の患者さんに心身の負担になるような治療はせず、
患者さんに応じたホリスティック医学で対応されています。
お灸をしたり、気功やホメオパシーなどの代替療法を行います。
そうすると、回復する患者さんがいる一方で、
もちろん亡くなる患者さんもいるのですが、
みなさん、亡くなるときはとてもいい顔になるそうです。
おだやかで、やすらぎに満ちた菩薩のような顔です。
先生は、ベッドの傍らに寄り添っているご家族に、
「今、患者さんは向こうの世界へ旅立とうとしています。
何もしないでこのまま送ってあげましょう」
とおっしゃるそうです。
もちろん、全く何もしないわけではなく、
酸素が不足すると苦しいので、酸素吸入と、
脱水状態はつらいので、点滴は行うそう。
酸素と水が足りている状態で、
穏やかに、安らかに亡くなっていただくために
最小限の対応はされます。
最初の頃、なぜ亡くなるときに患者さんの顔が
「いい顔」になるのか、とても不思議だったそうです。
(最後まで抗がん剤などで治療を続けると、
気の毒なほど恐ろしい顔で亡くなる方がいらっしゃるそうです)
やがて、何度も経験するうちに、
これはふるさとへ帰る顔だとふと思われました。
患者さんたちのおだやかな表情を見て、
「ふるさと」の歌詞が頭に浮かんだそうです。
志をはたして
いつの日にか帰らん
山は青き故郷
水は清き故郷
私もこの歌が好きです。
なぜか私は、子どもの頃から
「死」と言うのが恐れることではなく、
とっても楽になれることだと思っていたため、
(生きている事の方がずっと大変だと思っていました)
「30歳くらいまで精一杯楽しんで、
そのくらいで死んだらいいなぁ」と思っていました。
精一杯楽しんだなぁ・・・と思ったところで、
子どもを授かったので、
さすがにそういうわけにはいきませんが、
それでも、いつでもいいか、と何となく考えています。
(実際、死を目の前にしたら、また違うのかもしれませんね)
「じいちゃんに会えるかなぁ~」とか、
不謹慎ですが、ちょっとした楽しみでもあります。
よく、
「病気にならないためには、いつも明るく前向きに」
とか言われますが、
どうも胡散臭く、
実際そんな人が身近にいたらうっとうしいなぁと思っていました。
その辺の考えも似ていて、ますます親近感を覚えます。
この本の中で、「納棺夫日記」が紹介してあります。
「おくりびと」の原作になった本ですが、
「末期患者に激励は酷で、善意は悲しい。
説法も言葉もいらないのだ。
きれいな青空のような瞳をした、
すきおとった風のような人がそばにいるだけでいい」
と書かれています。
ガン患者さんは、孤立しやすいそうです。
死に対する恐怖と不安を周りの人と共有できないためです。
そこで帯津先生は、
「きれいな青空のような瞳をした、すきとおった風のような人」
これはまさしく、自分の死について
折に触れて考えている人に違いないと思ったそうです。
士の不安におののいている人に
安心を与えることができるのは
自分の死について考え、
死についての洞察を深めるような生き方をしている人が
傍にいることだと思ったそうで、
医師や看護士は、
そうした存在でなければならないと考えられておられるそうです。
宮沢賢治が壊血病による出血と、
結核の喀血が重なって床に伏し、
40度の熱にうなされながら、
話すこともままならない状態の時に
作った詩が紹介してあります。
血がでてゐるにもかかはらず
こんなにのんきで苦しくないのは
魂魄なかばからだをはなれたのですかな
ただどうも血のために
それを云へないのがひどいです
あなたの方からみたらずゐぶんさんたんたるけしきでせうが
わたくしから見えるのは
やっぱりきれいな青ぞらと
すきとほった風ばかりです
私は桜が好きなので、
「あー、もう一回桜の花が見たいなあ」
と思いながら死ねたらいいな、と思います。
でもきっと、子どものこととか、
片付いていない家のこととかが気になるんでしょうね(笑)
もちろん、「ピンピン、コロリ」のために出来ることも
たくさん書いてあります。
食についても簡単に触れてあります。
おすすめです。