2018年のプロ野球が開幕してから、日曜日で対戦カードが一回りした。

ここではセントラル・リーグの、ここまでの戦いぶりについて私なりに一言述べてみようと思う。

 

まずは暫定Aクラスの3球団から。

 

注意:まだまだ各対戦が2、3試合ずつという段階なので、成績は通算のもののみを考慮している。カードごとの成績(相性)は考えに入れていないので、その点はご了承ください。

 

1位 DeNA 14試合9勝5敗 .643

得点:52

失点:45

(ピタゴラス勝率:.572)

本塁打:12

盗塁:16

 

2位 広島 15試合9勝6敗 .600

得点:67

失点:60

(ピタゴラス勝率:.555)

本塁打:14

盗塁:9

 

3位 ヤクルト15試合8勝7敗 .533

得点:75

失点:67

(ピタゴラス勝率:.556)

本塁打:10

盗塁:11

 

暫定首位はDeNA。今までになく「投高打低」のチームバランスであるが、盗塁数16はリーグトップである。ピタゴラス勝率でもトップだが、それ以上の勝率の要因としては、機動力を生かして少ないチャンスを生かしていると考えられ、ラミレス監督の野球の浸透が見られる。

昨年日本シリーズ出場まで勝ち抜いた経験値、そして何より自信がモノを言っているといえるだろう。もう誰も彼らを「お荷物球団」とは呼ばない。

2位の広島は、投打ともに圧倒的な強さを見せた16年、17年に比べるといまいちである。ホームランはリーグトップの14本で打線の破壊力はあるものの、盗塁は一桁の9と、チームの伝統である機動力はそれほど生かせていない。

ただ、地力も経験もあるので、この先徐々に勝ち始めてくる可能性もある。そこを考えると、現状でも勝ち越してはいるので、まずまずの滑り出しといえるだろう。

 

3位には、戦前から台風の目になると予想されたヤクルトが入ってきた。青木の復帰により厚みを増した打線が好調で、得点力はリーグトップ。走塁の意識も向上が見られる。

投手陣と守備はまだまだ(左中間を組む青木との相性が良いのか、バレンティンは頑張っているけど)。昨年の課題であった救援陣の弱さは、ここまでは勝ち試合と負け試合がはっきりしていて表面化していない。今日からは最近非常に苦手にしている、アウェイの広島戦が始まる。ここからが真価の問われる戦いとなるだろう。ただ、ベンチのムードは非常に良さそうだ。

 

4位 阪神14試合7勝7敗 .500

得点:46

失点:47

(ピタゴラス勝率:.489)

本塁打:9

盗塁:1

 

ここからは1球団づつ見ていく。4位の阪神はここまで五分の勝敗だが、チーム打率の.230が示すように攻撃面では課題が多い。特に、福留・糸井といったベテラン勢が頼みの打線、また僅かに盗塁成功1という(盗塁を仕掛けられる場面自体が少ないのかもしれないが)機動力のなさでは、今後も厳しいはず。広い甲子園がホームグラウンドなので、どうしても投高打低の傾向になりやすいのは仕方ないところだが…。

現場は危機感をもって戦っていると思うが、そろそろいろんな意味で起爆剤となりうる「新しい血」が欲しい気もする。

 

5位 中日15試合6勝9敗 .400

得点:56

失点:67

(ピタゴラス勝率:.411)

本塁打:9

盗塁:11

 

5位は、評論家筋でも前評判が最も低かった中日。ゆえに、ここまでの成績は、まずまず「予想通り」といえる。前節の前半はナゴヤドームでいい感じにヤクルトを3タテしたが、後半は横浜で好調・DeNAに3連敗してしまった。強かった落合政権も含み、ナゴヤドーム移転以降は伝統的に守備型の球団なので、狭い球場を苦手にしているイメージがある。ヤクルトほどの打力はないのに、失点がヤクルト並みでは苦しい。ここは、投手陣のレベルアップが急務だろう。

 

6位 巨人 15試合5勝10敗 .333

得点:64

失点:74

(ピタゴラス勝率:.428)

本塁打:11

盗塁:7

 

6位は、開幕から投手陣が不調で防御率がリーグワーストの巨人となった。やはり最大の誤算は、開幕・その次と連続で試合を作れなかったエース・菅野だろうが、ここ1週間のDeNA・広島との対戦では結構競った試合が多いのに1勝5敗となっていることから、自慢の救援陣も結果を出せていないことがわかる。

巨人の場合は選手層が厚く後半戦に強い半面、他球団から徹底的にマークされているので、春先はこんなスタートになることは茶飯事なのだが、それにしても「面白くなった」では済まされない負け方のようにも思える。交流戦前には建て直したいところだが、就任後一向に結果を残せない高橋監督に対する不協和音(お家騒動?)なども聞かれており、ムードは最悪に近いかもしれない。

 

…とまぁ、こんな感じだ。巨人の最下位以外は、想定内の結果に思える。より一層の熱戦に期待!