「いい顔してるね」と父に言われた話 | ~自己治癒力で、もっと元気に、幸せに!~ 札幌のホメオパス ふじやまみちこのMagical Healthy blog 

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心と体のバランスをとり、自分らしく健康になるツールのホメオパシーに惚れ込み、札幌でホメオパスをしています。ホメオパシーをはじめ、クラニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)などの可能性ある代替療法も日々研究&実践中!

この前、おそらく30数年ぶりに
実家に家族が集合しました。

老夫婦ふたりぐらしの様子をたしかめるために、
われらきょうだい(兄・姉・わたし)が全員帰省。

体は健康、あらゆる数値良好で、
なかなかゴキゲンに認知症街道を進む父は
ついに娘(=わたし)の名前が出てこなくなっていました。

娘だっていうことはなんとか、わかる。
だけど、名前は「なんだっけな」。
 

道子だよ、みっちゃんだよ、

とわたしは名乗り、

 

ああ、みっちゃん、ね

と父はゆっくり応答。

 

今のみっちゃんの向こうに

小さな子どものみっちゃんが透けて見えているような

ちょっと不思議な目つきでわたしを見て

(認知症になって見る世界は、今と昔のダブルビジョンなんじゃないかとこの時思った)

 

近寄って

 

背丈や

着ている服について

なにかちょっとつぶやきました。

 

それから

 

なんだかとてもにこにこしながら

わたしの顔をさっきよりもすこし

ハッキリした目で見つめて

 

「いい顔してるねえ。ああ、ほんとうにいい顔だ。あれがなくて。」

 

と言いました。

 

ニコニコしてるので

お父さんは

このみっちゃんの顔がかわいいと

思ってくれてるんだねと

思いました。

 

でも、あれってなに。

 

あれがなくて、いい顔とは?

そのココロは!?

 

「あれっていうのは……あれは……ええと…なんていうのかな……」

 

むにゃむにゃむにゃ。

それきり、またぼんやりの世界に入り、ソファーにごろんと寝てしまった。

 

「あれ」とは

シワとかシミとか白髪とかかもしれないけれど
(それならあるし)
きっとそういうんじゃない。


 

剣、嫌味、意地悪
ケン、イヤミ、イジワル

のたぐいかと感じました。

(全然違ったりして)
 

わからないけれど、とにかく
「あれ」が

わたしの顔になくて

よかったな!

 

というか

 

「あれ」がない、

だから「いい」と

独特な言い方だけれど

みっちゃんをニコニコ顔で褒めてくれたのが

よかったです。

 

その後はそれほど会話にもならず

 

夜はみんなで出前のお寿司食べて、

寝て、

翌日はケアマネさんを囲んで実際的なことを色々話し合い、

家族集合は終わりました。

 

 

「いい顔してるね。ああ、ほんとうにいい顔だなあ。あれがなくて」。

 

これ、案外わたしにむけてしっかり発する最後の言葉かもしれない。

 

忘れたくないので書いておきます。
 
 
代替療法には乗り気じゃない(信じていない)母なので
無理にはおすすめせずに来ましたが、
次行くときはやっぱちょっとレメディ持っていこう。

にしても「あれ」ってなんだろうな・・・