大半の人は、目が見えて、耳が聞こえて、言葉が話せて、
自分の足で歩けて、自分の手で掴むことができる。
それができる自分は、それが当たり前だと思っていた。
“五体満足は幸せなこと”そんな小さくても大きな幸せを
何気ない日々を送っているとついつい忘れてしまう。
世の中にはもっと不自由に暮らす人や、
もっと残酷な土地で暮らす人々がいることをついつい忘れてしまう。
それを知った所で、あたしに何ができるわけでも、何かが変わるわけでもない。
ただ、“当たり前”だと思っている事は“当たり前ではない”ということ、
世の中にはもっと苦しんでいる人がいることや辛い思いを
している人がいることを忘れちゃいけないんだと思う。
そして、今自分が普通に暮らしていること、五体満足に生きている事に
感謝と喜びを感じなくてはならいなと思う。
もしかしたら、世の中に“当たり前”なんて事は存在しないのかも知れない。
そんな事を思ったのも、実はこの本を読んだから。
- ココロノウタ~息子と歩んだ4年間、そしてこれから~/今井絵理子
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SPEEDの今井絵理子が書いた本。
生後3日目にして耳が聞こえないと知って、
どうやって育てていくか、どんな教育をすればいいかとか、
今までのことが書いてある本。
音楽をやっているSPEEDの今井絵理子と175Rのshogoとの子供。
そんな歌を歌って人に想いを伝え、音楽の素晴らしさを伝えてきた二人には
残酷な出来事。
SPEEDってゆったらあたしの青春時代だし、今井絵理子とは同じ歳だし、
音楽の仕事をしているあたしにとってもすごく興味深い本だった。
読むのが苦手なあたしでもすごく読みやすくて、
初めて1日で全部読めた本(笑)
本を読んでいたら、なんだか勇気づけられたし、
今井絵理子の母親としてのスタンスにすごく共感と支持を覚えた。
「泣くのは今日だけにする。明日からは“どんな時も笑顔でいよう”」と決意した
今井絵理子は本当にすごいと思うし、素晴らしい人だと思う。
ただでさえ、子育てって大変なのに、『普通』とは違う育て方をしていかないといけない。
耳が聞こえない事によって言葉を覚える事ができない。
世の中の情報を知る事ができない。
まず人間ってのは、見て、聞いて覚える。
それから理解して、自分で考え、伝える事をする。
その最初の入り口がみんなとは違うのだから、
その“入り口”を作る事から始まる。
世の中には“音”があること、“言葉”がること、それがコミュニケーションに繋がる事。
大変だろぉけど、きっとその中でみんなには解らない素晴らしい世界があって、
その中での喜びや幸せがあるんだと思う。
きっとね、寄り道した人の方が成長して、素晴らしい人間になれるんだと思うよ。
あたしはうまく言葉を使えないからちゃんと表現できるかわかんないし、
この表現が正しいかも当てはまっているのかもわからないけどね。
みんなと違う。
そんな“個性”のお陰でみんなにはない幸せを見つけられるんなら
それはそれで、きっと『いい人生』だって思えるんだろうね。
あたしはね、体が貧しい人より、心が貧しい人の方がかわいそうだと思うよ。
だって、人を恨んだり憎んだり、妬んだり、いじめないと生きていけない人、
世の中は、人間は人と人の間に生きていて、助け合い、支えあって生きいて
その絆が大事なのに、その『人間』を愛せなかったらどうやって生きていくの?
そのな人の人生が楽しいのでしょうか?幸せを感じられるのでしょうか?
あたしは疑問に思います。
やっぱり人と人との繋がりが大事です。
そのコミュニケーションが言葉であったり、表情であったりするんです。
もっと大事にしないとね。
そして、自分自身も大事にしないとね。
耳が聞こえていること、そして音楽という素晴らしい表現方法に出会えた事、
それを伝えるお手伝いができている事、
もっと幸せに感じなきゃ。
あたしも逃げてばっかいらんない。
ちゃんと現実受け止めて、覚悟決めて頑張んなきゃ。
これがあたしの試練だし、成長期。
これを乗り越えたらきっとおっきな成果が得られるだろぉし、
飛躍できるかもしれない。
気持ちや想いを『音楽』という形で表現して、音楽の素晴らしさを伝えようとしている人間のお手伝いをしよう。
より想いを届けられるように伝わるように。
その空間づくり頑張ろう。
音楽って素晴らしい。
耳が聞こえるって素晴らしい。
そんな音楽生み出せるって素晴らしい。
そんな音楽を伝えられるって素晴らしい。
あなたは本当に素晴らしい。
あなたという人間は一人しかいなくて、
誰にもない、あなたしかない『個性』ってのは
絶対誰にでもあるもの。
誰でも“あなた”っていう人間は『特別』なんだよ。