6月25日、大井競馬場で第37回帝王賞(JpnI・ダ2000m)が行われ、約1年8か月ぶりにGIレースに挑戦した兵庫のスターホース・オオエライジンは、志半ば、最後の直線で競走を中止した。
希望通りの1枠1番だった。「経済コースを通って、直線で外に出したい」、レースの2日前にそう語っていた下原理騎手は、帝王賞当日に騎乗した他の3鞍でいずれも直線外に持ち出して1勝、2着1回、4着1回の好成績を収めた。
帝王賞でも、内ラチ沿いを進んでいたオオエライジンを直線で外に持ち出した。「さぁ、どこまでJRA勢に詰め寄れるか」、そこで馬体に故障を発生した。
正式診断名は「左前球節部完全脱臼」。回復が極めて困難と判断され、安楽死の処置がとられた。
スタンドでレースを見ていた寺嶋正勝調教師は「止まり方が(既往歴のある)鼻出血じゃない」と、嫌な予感が頭をよぎったという。
引きあげてきた下原騎手は「先生、すみません…」と第一声を発した。「脚が折れました。何の前兆もなく、直線の何もない所で急に…。普通なら倒れそうなところで、僕も落ちると思い構えましたが、馬がよく耐えてくれました」
寺嶋調教師は下原騎手の言葉を聞くと、オオエライジンを乗せて帰ってきた馬運車へと足早に向かった。馬運車で対面したライジンの左脚は、皮一枚で繋がっている状況だったという。
ライジンが旅立つ原因となった「左前球節部完全脱臼」について、園田・姫路競馬場で場内実況を担当し獣医師免許も保持する三宅きみひとアナウンサーは「競走中は1本の脚に数トンもの力が加わるため、球節部の脱臼ではその周辺の靭帯の損傷や断裂も併発します。そのため、予後は厳しいものとなります」と、ケガの大きさを語った。関西から車でライジンの応援に駆けつけたファンは悲しみのあまり号泣し、しばらく車を運転することができなかったという。
これまでのライジンの功績を称え、園田競馬場では献花台の設置が予定されている。詳細は兵庫県競馬組合HPにて。
希望通りの1枠1番だった。「経済コースを通って、直線で外に出したい」、レースの2日前にそう語っていた下原理騎手は、帝王賞当日に騎乗した他の3鞍でいずれも直線外に持ち出して1勝、2着1回、4着1回の好成績を収めた。
帝王賞でも、内ラチ沿いを進んでいたオオエライジンを直線で外に持ち出した。「さぁ、どこまでJRA勢に詰め寄れるか」、そこで馬体に故障を発生した。
正式診断名は「左前球節部完全脱臼」。回復が極めて困難と判断され、安楽死の処置がとられた。
スタンドでレースを見ていた寺嶋正勝調教師は「止まり方が(既往歴のある)鼻出血じゃない」と、嫌な予感が頭をよぎったという。
引きあげてきた下原騎手は「先生、すみません…」と第一声を発した。「脚が折れました。何の前兆もなく、直線の何もない所で急に…。普通なら倒れそうなところで、僕も落ちると思い構えましたが、馬がよく耐えてくれました」
寺嶋調教師は下原騎手の言葉を聞くと、オオエライジンを乗せて帰ってきた馬運車へと足早に向かった。馬運車で対面したライジンの左脚は、皮一枚で繋がっている状況だったという。
ライジンが旅立つ原因となった「左前球節部完全脱臼」について、園田・姫路競馬場で場内実況を担当し獣医師免許も保持する三宅きみひとアナウンサーは「競走中は1本の脚に数トンもの力が加わるため、球節部の脱臼ではその周辺の靭帯の損傷や断裂も併発します。そのため、予後は厳しいものとなります」と、ケガの大きさを語った。関西から車でライジンの応援に駆けつけたファンは悲しみのあまり号泣し、しばらく車を運転することができなかったという。
これまでのライジンの功績を称え、園田競馬場では献花台の設置が予定されている。詳細は兵庫県競馬組合HPにて。
合掌!>_<