毎日同じ時間
同じ車両で見かける


栗色の髪に
大きい目の男


俺がいつも同じ場所に立つのとは違って

席を転々としている
でも
どこに座っていても彼の視線を感じる


最初は気にもとめなかったものも
毎日視線を感じればさすがに気になるもので


(また見てる…)


視線を悟られないよう
窓から様子を窺う


(俺になにかあんのかな…)


彼につられたのか何なのか
俺まで彼の存在が気になるようになった


今日はどこの席に座ってるか
近いか遠いかとか

俺とふいに目が合うと恥ずかしそうに俯くとか


(何だ…)


気づけば
あいつが俺の近くに居ると嬉しくなって

席が遠いと
俺の近くに座るやつに腹をたてていた


不思議な感覚
声を聞いてみたくて
言葉を交わしてみたくて
心が疼く

この気持ちを何て言えばいいのか分からないけど


(次に席が近かったら声かけてみようかな…)