ぷかぷか
ぷかぷかと


口から吐き出される煙


だいぶ昔から
手放せなくなった白い煙


『ふぅー』


真夜中のベランダでたばこを吸うと

たばこも
自分の吐く息も白くて面白い


「ひつ、風邪ひくよ?」


『うん、
ねぇ咲人こっち来て?』


「寒いから嫌~」


『えーっ
ちょっとだけだから…お願い!!』


「もう…」


渋々ながらも出てきた咲人の胸に飛び込んだ


「うわっ、
危ないでしょひつ!!
こんなに冷えて…」


『寒かった~』


「そらそうだわ」


いつからだろう
たばこと同じぐらい
咲人のぬくもりと
咲人を手放せなくなったのは


(たばこなんかと比べたら
咲人、怒っちゃうかな?)


『えへへ』


「何~
今度は甘えん坊?」


ずっと
ずっと
そばに居ようね


たばこの煙はなくなって
今は2人の吐く白い息だけが
闇を漂っていた