お願い離さないで

きつくきつく握って…


絡めた指から伝わる咲人の温もりも

重ねた唇から伝わる咲人の熱も


いつか冷めてしまうと思うと怖くて仕方ないの


『っき…ぁ、とッ』

何度も何度も名前を呼んで


「ひつ…っ」


そこに
咲人が居ることを確認する


『もっと、もっとぉー…』


あぁ、

汗も体液も俺自身でさえも

ぜんぶぜんぶ
咲人と混じり合って溶けてしまえばいいのに


離れたくない
離さないで


「愛してる、」


絡めた指が
離れてしまわないよう

重なりあった熱が冷めてしまわないよう


俺は貴方にしがみつく


例えそこに居る貴方が虚像だったと気づいたとしても



(何故なら
咲人は俺に愛を囁かない)



貴方を感じていられる夢から醒めるよりは

ずっと

ずっとましだから