ふとした瞬間に思い出す記憶も


何度も何度も夢に見た景色も


全て俺が生み出した幻なのかな?


でも
どれも断片ばかりで
繋がらない


いつも誰かを追いかけてるのに


手を伸ばせば消えてしまう


ねぇ、貴方は誰?


耳に残る声は懐かしくて
鼻腔を擽る香りは優しい


俺のすぐ傍に居る気がするのに


目が覚めれば
匂いも声もはっきりしなくて


ただ優しくて懐かしい記憶だけが残る


ねぇ、貴方はどこにいるの?


ー戒、


ほら
まどろみの中で聞こえる声は


音を辿れば消えてしまう


「っ、い…戒!!」


『ん…ぅう』


「何時まで寝てんだ、ほら練習始めんぞ」


『あ…ごめん』


「大丈夫か?」


「戒君疲れ溜めすぎやわ」


「体調管理は大切だよ」


『うん、大丈夫だから心配しないで?』


「うし、じゃあ始めっぞ」


流鬼が声をかけて
皆が動き出した瞬間

あ…


夢の香りがした


誰?誰の匂い??


周りを見渡しても
皆一つに集まってるから解らない


俺の探してる人は
この中に居るんだ…

「戒」


この声!!
解らない

何時もなら聞き分けられるのに


ー約束しよう
次は夢じゃなく

現実の世界で会おう

俺は戒が気づいてくれるのを待っているから…


「戒君!!」


『あ、れいちゃん』


「寝ぼけすぎ」


『あはは…ごめん』


現と夢の狭間で感じる貴方


何時かきっと出逢えるはず


結ばれた運命線
今はまだ夢の中で


『必ず見つけてみせる…』


まだ見ぬ俺の探し人







[つぎはぎ人間]より