俺の大好きな時間
ライブでドラムを叩いてる時


自分だけの世界に深く深く浸れるから


流鬼の歌声
うっさんや葵くんのギター
れいちゃんのベース

全部遠く聞こえるくらい
心地よくて幸せになれる空間

だけど
ふと現実に戻って前を見た時

前に立つ皆が本当に遠くに感じる時があって

同じ空間に立ってるはずなのに


とても寂しくなる


『あ…』


どんなに自分はドラムでリズム隊で
ガゼットを支える存在なんだって言い聞かせても
不安に駆られて間違えてしまう時がある


『はぁ…情けな』


「戒君どうした
あんなとこいつも間違えねぇのに」


れいたは同じリズム隊なだけあって些細なミスも気づく


『ごめん…
手滑っちゃって』


「それ、嘘だべ」


『ど、うして?』


「どうせまた変なこと考えて手元狂わせたんだろ」


人とは正しいことを言われると言い返せないようで
俺はただ俯くだけ


「な?
お前のことなら何でも解るべ
俺はお前の相方で
そんな俺らは最強のリズム隊だからな」


『ははっ
れいちゃん意味解んない』


「何だと!!」


『きゃーっvV』


俺らは最強
天下無敵のリズム隊

「それに俺は
お前を誰よりも想ってんだべ?
気づかねぇわけねぇだろ

ベースとお前だけが俺の専門だ」


『れいちゃん…

ただのバカじゃん』


「でもそのバカの言葉にそんなに喜ぶお前も相当バカだろ」


『確かにww
じゃあ俺も、ドラムとれいちゃん専門だね』


「恥ずかしいやつ///」


『れいちゃんが言い出したんでしょっ』

「覚えてねぇ」


『ひっどーい!!』


「でも、元気になったべ」


『あ…』


さっきまで俺の中にあった不安がいつの間にかなくなっていた

ほんとれいちゃんにはかなわないや…


『ありがとう、れいちゃん』


「おう」


大好きな大好きなれいちゃん
もしれいちゃんが辛くなった時には
誰よりも早く
れいちゃん専門の俺が助けにいくからね!!


「さ、皆待ってるから行こうぜ」





[長靴とレインコート]より