全くもって久しぶりに強烈な一冊に出会いました
友もなく、女もなく、一杯のコップ酒を心の慰めに、その日暮らしの港湾労働で生計を立てている十九歳の貫太。或る日彼の生活に変化が訪れたが…。こんな生活とも云えぬような生活は、一体いつまで続くのであろうか―。昭和の終わりの青春に渦巻く孤独と窮乏、労働と因業を渾身の筆で描き尽くす表題作と「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」を収録。第144回芥川賞受賞。
図書館へリクエストしてから半年以上待たされましたが、その甲斐がありました。
作家本人の人生そのものを書いた私小説ということですが、とにかくすべてが強烈。
情けないことに読めない漢字が他用されているのには参りましたが、しばらく心にひっかかりそうな一冊でした。
☆☆☆です