和祭り87鬼怒川決壊1カ月:復旧遠く、450人なお避難生活…常総 | 宮崎光子のブログ

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和祭り87鬼怒川決壊1カ月:復旧遠く、450人なお避難生活…常総

http://mainichi.jp/select/news/20151010k0000m040065000c.html?fm=mnm

鬼怒川決壊1カ月:復旧遠く、450人なお避難生活…常総

毎日新聞 20151009日 2031分(最終更新 1010日 0133分)

関東・東北豪雨で茨城県常総市の鬼怒川堤防が決壊し、10日で1カ月。牙をむいた濁流は穏やかな元の流れに戻り、工事車両や重機の数もめっきり減った。しかし、決壊地点付近は倒壊家屋やがれきが残り時間が止まったまま。多くの傷痕を抱えた街で、生活再建は緒に就いたばかりだ。【松本尚也】

 大量に流れ込んだ土砂が田畑を埋めて道路を遮断、水流でできたくぼ地は雨水が入り込み、池が点在する。家屋は基礎部分から崩れ、見渡す限り電柱はことごとく傾いたまま。同市三坂町の決壊地点付近は、堤防の応急工事で設置されたコンクリートブロックが真新しいだけで、廃虚のような光景が続く。

 「あの日から何も変わらない」。近くに住む金崎政治さん(45)はため息をつく。家は1階天井付近まで浸水し、両親とヘリコプターで救助された。今は市内の親戚宅から後片付けに通う。県や市は今月下旬から道路復旧や宅地、農地の整備に乗り出し、年内をめどに作業を終える予定だが、金崎さんの帰宅のめどは立っていない。

 県によると、市内外の16カ所で今も約450人が避難生活を送る。県や市は公的住宅や借り上げ民間住宅約500戸を確保したが、罹災(りさい)証明発行などの手続きが遅れ、入居が決まったのはわずか4世帯。避難所の一つで市研修施設の「水海道あすなろの里」には約170人が身を寄せ、7~8人が一つの部屋で暮らす。プライバシーも十分確保できず、同市水海道淵頭町の相沢猛さん(73)は「いつまでここにやっかいになるのか……。落ち着かず血圧も高くなった」とこぼした。

 ただ、街も部分的には水害前の姿を取り戻しつつある。街中に散らばっていた浸水家具や流出物などの災害ごみも回収され、路上などで見かけることはほぼなくなった。同市地域交流センターなどにあった計11カ所の仮置き場も14日で全て閉鎖され、ごみは順次撤去する。

 市内の小中学校は9月末に全校で授業が再開した。うち大生(おおの)小は床上浸水の被害がひどく、別の小学校で授業を受けているが、浅岡国夫教頭は「6年生をはじめ何とか自分たちの校舎で思い出を作らせてあげたい」と、児童らの声が戻ってくることを心待ちにしていた。