今回は、
跳躍力をつけられる
バネ強化法
について書きます。
跳躍競技をやっている人の多くは
以下の疑問を抱いています。
「どこの筋肉をつければ、
跳躍力はつきますか?」
この質問に対して、私は
どの筋肉をつけようと
跳躍力が向上することはない
と考えています。
跳躍競技を10年やってきた私ですが
これは断言できます。
それどころか
やみくもに筋肉をつけようとするのは
自らバネを殺しているのと同じことです。
脂肪が足かせになるのはもちろん
無駄な筋肉も足かせになります。
身近で跳んでいるジャンパーを
見渡してみてください。
筋肉ムキムキなジャンパーは
少数派じゃないですか?
むしろ、筋肉があまりない
ひょろひょろの選手が
高く遠くへ跳んでいる場合が
多いんじゃないですか?
今夏の世界選手権で
男子走高跳の優勝候補である
M・A・バルシム選手は
身長192cm、体重70kgであり
シャープな身体をしています。
なぜ彼らは
細身でも跳べるのでしょうか。
筋肉の量じゃない、動かす速さだ
それは
「伸張反射」を
うまく利用しているからです。
伸張反射とは、
筋肉に張力を与えた際に
反射的に起きる筋収縮のことです。
輪ゴムを手に取り
伸ばした状態で手を放すと
一気に縮む、あの感じです。
伸張反射による力は
いわゆる筋力とは違います。
筋力は
・ 筋の断面積(筋量)
・ 筋繊維の質
で決まるとされていますが、
この他に
・ 筋の収縮速度
という要素があります。
つまり、
筋肉の量が少なくても
収縮速度が速ければ
高い筋力を出せることになります。
筋の収縮速度は
神経の伝達速度で決まります。
伝達速度は
似たような動きを
数多くこなすことで速くなります。
だから、バネをつけるには
・ 伸張反射のある運動を
・ 数多くこなす
ことが大事なのです。
身近なトレーニング方法として
縄跳びがオススメですが、
縄跳びだと、瞬間的に跳ぶ
感覚は身に付けられても
力をつけるには
強度が低い練習です。
感覚を身に付けられ
かつ、力をつけることができる
オススメの練習は
ハードルジャンプ
に代表される
プライオメトリクストレーニング
です。
※プライオメトリクストレーニング
については こちら
・ 短い接地時間で
・ 大きな力を地面に加え
・ 上下半身の連動を使う
という要素を満たしている
トレーニングです。
練習の一つに
ハードルジャンプを
入れることをオススメします。