私がおかしくなり始めて数日〜1週間くらい経った頃かなぁ。

この頃になると、私の意識はすっかり宇宙に飛んでいて、足元はいつもフワフワしてた気がする。現実主義の夫との会話はすっかり噛み合わなくなっていた。


独り言をブツブツ呟いたり、内側との対話が大半になって、目を閉じている時間も増えていった。


後から聞いた話によると、夫が仕事から帰宅すると、おかしくなったママ(私)の横でどうしていいか分からなくなった2人の子ども達が1時間以上も泣き続けていたらしい。内側に意識が向きすぎて子どもの泣き声すら聞こえない状態だったのだ。


正気になってから、その時の様子を撮影したビデオを見せてもらったんだけど。そこには、スティッチのぬいぐるみを高く抱えながら、ものすごく楽しそうにぬいぐるみに話しかけてる私の姿が映し出されてた。表情も明らかにおかしかった。でも正直、その時の記憶はあんまりない。


夫はその時、私がスピリチュアルにハマりすぎて調子に乗っているだけだと思っていたらしくて。

だから、本気で「いい加減して!」と怒れば、私も正気に戻ってくれると思っていたんだって。


普段の夫は、イライラして不機嫌になることはあっても温厚な性格で、怒鳴り声を上げることはほぼ見たことがない。


そんな夫が良かれと思って、らりっている私の両腕を強くつかんで、ものすごく恐ろしい「目」をして私に怒鳴りつけた。



私はその時、今までの人生で感じたことのない「恐怖」を感じた。このままだとこの人に殺されると思った。いつもは優しい夫の目が、まるで殺人犯みたいな別人の目に見えた。


私はその時、目の前にいるの怖い目をした人は、夫の中にいるもう一人の悪い奴なんだって思ってしまった。そう、つまり夫は「二重人格なんだ」って思い込んでしまった。←今思えば、これが妄想の始まりだったのかも


おかしくなる少し前の時期に山田涼介くんが「親愛なる僕に殺意を込めて」っていうドラマをやってたんだけど。まさにその世界観が私の中に入り込んできてしまった感じで。


目の前にいる夫のように見える人=怖い目をした悪い奴を本来の夫の中から追い出さなくてはいけない!と強く思うようになっていった。


それまでの約1週間はシンクロとか神秘&至高体験とか、どちらかと言えば私にとっては楽しくて幸せなことの方が多かった。開花し始めた自分のスピリチュアル能力を楽しんですらいた。


でも、この「恐怖」を感じた出来事をきっかけに私の妄想がどんどん加速して、スピリチュアル・エマージェンシーが本格化していくことになる。


次の記事では、この後に続くスピリチュアル・エマージェンシーで私が陥った妄想の世界で巻き起こった大冒険の話をしようと思う。