こぼれ萩(こぼれはぎ) | Tada's blog

こぼれ萩(こぼれはぎ)

【萩の花見】

 萩は、万葉集に最も多く詠まれた植物です。
 
 「秋風は 涼しくなりぬ 馬並めて いざ野に行かな 芽子が花見に」
                    (「万葉集」よみ人しらず)

 萩の花見。今ではあまりしませんが、万葉人は萩が咲くのを楽しみにしていたようです。
 こぼれ萩は、散り落ちる萩の花を表した言葉ですが、こぼれんばかりに咲き誇る萩も、見事なものです。
 そして、桜が舞い散る様子を愛でるのと同じように、こぼれ散る萩の美しさも愛したのでしょう。
 よく髪にも飾ったそうです。
 どこか素朴な萩の花は、万葉人によく似合ったことでしょう。