お山の大将よりも…
お山の大将…。
私があまり好まない人間のタイプだ。本当に慕われたり、魅力のある人には、自然と人は集まってくる。
しかーし、お山の大将は自ら徒党を組んで、妙に幅を効かせようとする。
前の事業所長が、このタイプの人間で、ガンガン大口の受注を取ってきて業績を上げてきたが、反面面倒な事は下の者におしつけて、自身は椅子の上で踏ん反り返っていた。
また、会社の内外で自分と同じ学校の出身者ばかりを集めて仲良しクラブめいたものまで作っていた。
私は嫌い、とまではいかなかったが、この前事業所長は苦手だった。
以前、自分が気に入っている週末だけ事務所に出てくる嘱託社員が、有給休暇を取って会社を休んだ時、その中継役をやった私に対して憤慨し、「なんで、有給休暇を取らせた!お前は彼をのけ者にしてる!」 と、かなり理不尽な言葉を投げ付けられた事があった。揚げ句の果てにごみ箱を蹴飛ばし、周囲を凍らせた事があった。その時に完全に思った。「こいつは取締役の器じゃない!」 と。
いち社員にとって、人事にまで影響を与えられる取締役から怒鳴られるのは、とても恐ろしいのだ。感情剥き出しで、理不尽に怒鳴り散らす行為は取締役がやっていい事ではない。この取締役はその後も、お山の大将気取りで、態度は一向に変わらなかった。
そして、私の思っていた通り、二年前に取締役を解任された。それから大病を患い、嘱託に近い形で現在に至るが、さすがに今では以前の様な勢いはないな。
画像はドラゴンボールに登場する孫悟空のライバルのベジータで、後に仲間になったが、必要以上に群れる事を嫌うが故に孤独な男でもあった。一匹狼といえば聞こえはいいけど、実は単に自分勝手で協調性がなかっただけかもしれない。
しかーし、お山の大将よりはこんな飄々としたタイプの方が私は好きだな。
元取締役とはいつお別れになるかもしれないが、色々あったけどお別れの時は笑って送り出してやろうと思う。
