命を預けるパーツですので、どうぞ作業は慎重に。不安ならショップにお任せしましょう。


パッドがまだ入手できる今のうちに交換してみました。2002~2003年当時のケンタウルですので、当時のパッドはもはや手に入りませんが、BR-RE700という後継品が存在しています。カンパニョーロですのでお財布には優しくありません。後々のメンテナンス費用も考えてコンポ選択したほうがいいですね、というのはもう後の祭りですが。


まずはパッドフォルダごと外しますが、これは5mmの六角レンチで外れます。力も入りません。簡単です。(意外にもそんなキツいトルクで締まっているわけではない、ということです)


まずは左右、どちらか片方だけ外しましょう。パッドには左右指定がありますので、片側から作業していけば左右を間違わずに済みます。

作業的に面倒なのはこのフォルダ(舟、とも言うらしい)から古いパッドを外す作業なのですが、カンパニョーロの公式動画を参考に、マイナスドライバーを差し込んでこじって外しました。


こんな感じで。
IMG_5481

外したパッドを見てみますと、金属片を食っていました。細い灰色の金属が食い込んでいるのがおわかりいただけるでしょうか。おそらくリムから剥がれたのでしょう。
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パッドを外し終えたら、今度はフォルダにパッドを挿入していくわけですが、先にも説明しました通りパッドには左右、および方向の指定があります。
パッド自身にLEFT/RIGHTの記述、および回転方向を示すFORWARDという文字と矢印が刻まれていますので、間違わないように組み付けましょう。

パッドをフォルダに挿入する際には水で濡らすといいです。
まずは手で押し込めるところまで押し込みます。
以降は動画と同じように小さなハンマーでコツコツ叩きながら挿入しましょう。意外に簡単に入ります。

パッドをフォルダに挿入し終えたら、フォルダを組み戻します。が、まだネジはきつく締め付けないでください。落ちない程度に、です。

次にもう片方のフォルダを外し、同様にパッドを交換してフォルダを組み戻します。

最後にフォルダを固定していきますが、この時パッドの後ろに名刺2枚ぐらいの紙をはさんで固定していきます。上から見るとちょっと「ハの字」みたいにするわけですが、これはブレーキ鳴きの予防になります。
紙を挟んだままブレーキレバーを握り、フォルダの位置を微調整してブレーキレバーを握ったまま本締めに入ります。締め付けトルクは8Nです。

Break_pad
ここでの締め付けにはトルクレンチの使用をお勧めします。

片側が終えたら、もう片方を同様に作業して終了です。
フォルダがきっちり固定されていることを手で揺すって確認しましょう。

さていつもの通り、整備を終えたら近所で試走です。ブレーキが効くことの確認は当然として、フォルダの緩みなどがないことを確認しましょう。ゆるいブレーキからきついブレーキまで、いろいろ試してみましょう。交換後しばらくは信号待ちの間など、停止した際にフォルダの緩みがないかどうかを確認したほうがよいです。

最後に、今回はフロントのみの交換でしたが、これには意図があります。
もし何かしらの作業ミス等で万が一のことが発生した際に、前後のブレーキが効かなくなってしまったらこれは致命的です。ですので前後同時の交換は避けた方がよいと考えました。まずはフロントのみ交換してしばらく走行の後、問題がないことを確認してリアを交換したほうがよいでしょう。
(ということでまだリアは交換していないのです)