D7000購入って昔話かよ? と思うかもしれないが、まぎれもなく2013年5月の話である。

とうとう人生初となる、デジタル一眼レフカメラを購入してしまった。悩み続けること1年、実に長かった。
これまでのデジカメ使用履歴を振り返ってみると、以下の通りになる。

  • Fujifilm FinePix D30? (忘れた)
    30万画素 記録メディアはスマートメディア (死語)
    確か6~7万円ぐらいだったかな
  • Canon Powershot A200
    200万画素 3.2万円ぐらいだったかな
  • Canon Powershot G7
    1000万画素 5万円弱ぐらいだったかな

長女が生まれた時点(2004)ではまだA200で、お食い初め(2005)もA200で撮影されていた。G7発売は2006年10月であるので、発売直後ではないと思うが、おそらく2006年から2007年の間に購入したのだろう。とすれば、デジカメ新機種購入は実に約6年ぶりということになる。

この通りG7はかなり長期に渡り使用しており、それはつまり大きな不満がなかったことの証拠でもあるのだが、近年はオートフォーカスの遅さ、連写の遅さ、に不満を感じるようになってしまった。その理由は、動体を写す機会が増えたから、である。子供が小さい頃は、私、もしくは妻が付き添って遊び、撮影時はポーズさせるなどして撮影しやすかったのであるが、小学生にもなると親の言うことなんぞほとんど無視、悠長に撮影などさせてくれないのである。シャッターチャンスは減る一方で、おまけにミスしたときのリカバリが遅い(フォーカス遅い、連写できない)と、それはもうイライラが積もるのである。

今でも静止物を撮影する分にはG7でも不満はない。しかし、前述のように動体の撮影には向いていないので、ここ1年ほど機種更新(機種追加)を検討していたのである。ちなみに一眼レフカメラは全くの初心者ではない。遠い過去に以下の銀塩一眼レフカメラ、レンズを所有していた。 

  • Canon AE-1 Program
    モータードライブMA-1を付加
  • FD 50mm f1.4
  • FD 70-210mm f4

当然フォーカスはマニュアルフォーカス、露出はその名の通りProgram AE, およびシャッター速度優先AEが使えたが、基本的にシャッター速度を希望値に固定し、TTL測光した値を元に絞りをマニュアルで設定していた。さらに、当然フィルムは途中で交換することが不可能であるので、ISO感度は装填したフィルムで決定してしまう。ISO100, 200ぐらいのフィルムが常用で、400は高感度フィルムで若干値が高いこともあり、積極的には使用しなかった。しかしISO100,200では、開放 f4 のズームレンズ使用時に露出不足に陥ることが多く、希望通りのシャッター速度で切れなかった苦い記憶がある。特に気合いを入れてリバーサルフィルムの ISO50とかISO64という低感度フィルムを装填した際には、晴天の日中のみが満足に撮影できる条件であった。当時、開放 f 値の小さい、明るい高価なレンズは憧れであったが、それは今でも変わっていない。

話が逸れた。さて今回の機種選定である。
コンパクト、ミラーレス一眼、一眼レフカメラと、3つのカテゴリが存在しているわけであるが、G7はこのまま温存するつもりでいるのでコンパクトデジカメは候補外である。したがってミラーレス一眼、および一眼レフからの選択である。これまでのカメラ履歴からも明らかなようにCanon製品の使用が長かったのであるが、今回は最初からNikonに決めていた。人生一度はNikonを使ってみたいという、ただそれだけの理由である。

さてNikonに絞ったはいいが、ミラーレス、デジタル一眼、どちらにするべきか。
ミラーレスならば Nikon 1 J3、デジタル一眼ならばD5200, D7000, D7100, D600が候補であった。

  • Nikon 1 J3はコンパクトで、連写性能はデジタル一眼を凌ぐほどである。しかし値段はD5200のレンズキットが狙える価格である。
  • D5200であるが、センサーは2400万画素であるが、オートフォーカスやAEの機能はD7000と差があまりない。
  • D7100はD7000のマイナーチェンジ版といった感があり、完成度は高いと思われるのだが、さすがにまだ登場して日が短いので、価格が高めである。
  • D600はオートフォーカスやAEなどの性能はD7000とほぼ同等と思われ、センサーが35mmフルサイズ、画素数が2400万画素という違い。しかし価格はレンズキットで20万円弱。

まず最初に候補から外れたのは、Nikon 1 J3である。この価格なら操作性の観点からD5200レンズキットを選択してしまう。
J3がコンパクトなのは魅力だが、操作性に疑問符がついてしまう。ダイヤルやボタンの数からしてG7よりも劣るのではないかと。それならNikon 1 V2という選択肢もあるが、価格がさらに上がってしまう。

次に候補から外れたのはD600である。自分にフルサイズセンサーが必要なのかと自問してみると、答えはノーである。主にパソコン画面での鑑賞である。まず等倍で見ることもないし、ましてやプリントすることもないからである。(余程の傑作が撮れたときにはプリントしてみたいとは思うが、それでもA4程度であろう)

そして残ったのはD5200, D7000, D7100である。価格もそのままD5200 < D7000 < D7100である。
D5200が候補から落ちた理由は、ファインダー視野率、倍率、および細かな操作性がD7000, D7100に比べ劣る、ということである。エントリーモデルなので仕方がないことではあるが、液晶表示パネルや、いくつかの操作ボタンが省略されてしまっている。

最終決戦はD7000,D7100である。価格差は約4万円。オートフォーカスの性能向上、高画素センサー搭載、その他D7000から改善している項目もある。これらの改良点に対して+4万円追加できるか否か。答えはノーであった。理由は以下の通り。

  • 既に一定の評価を得ているD7000には安心感がある。 D7100はスペックがちょっと中途半端で(モデルナンバーも中途半端)、近い将来大掛かりなモデルチェンジがあるような予感がする。
  • 発売から2年以上経過しており、いくつかの不具合も既に改善されていて、Stableな状態である。
  • 1600万画素というのは画素数的にちょうどいい。データも大き過ぎず小さ過ぎず。
  • 銀塩一眼の経験はあるものの、デジタル一眼はこれが初めての機種である。オートフォーカスやAEの性能、操作性、撮影された写真、テクニック、RAW現像、どれもこれから初めて経験するものであるので、最初から高価な機材を揃える必要はない。結局は遠回りになるという意見もあるが、使いこなせず宝の持ち腐れにするのももったいない話である。
  • 物色していたらキタムラのネットショップに数量限定でレンズキットの特価品が出ていた、というのが最後の一押しであった。
    SDHCカード (Extreme Pro 16GB x 2枚) も安かったしー。

ということでついに我が家にもデジタル一眼レフカメラがやってきたのである。D7000 + 18-200mm VR2 f3.5 - 5.6 のレンズキットである。メモリーカードは Extreme Pro 16GB 2枚刺し、RAW + JPEG 同時記録に設定した。
開放 f5.6というのは銀塩時代の人間からするととても暗ーいレンズであるという印象なのだが、ISO感度が容易に上げられたり、PCで現像(露出補正)ができる今となっては、暗いレンズであってもオートフォーカスさえ機能すれば実用上問題ないというのがメーカーの認識なのであろうか。

いつになるかわからないが、使ってみた感想や撮影した写真などはまた別のエントリーで公開しようかと思う。