外山滋比古さんが言い出しっぺだと言う「忘却力」、これの大切さを真っ向から否定するかのような主人公の生き方は、しんどい。
しんどい生き方から、得られる物もあるとは思うけどデメリットの方が大きいから忘却力が持て囃される訳で・・・。…結論を言うと 静人は不得手で 静人日記は読む気になれない。いろんな人がいるから こういう方向に走る人もいるでしょう、という感じかな。静人本人も自覚してる様に 彼のやってる行為は自己満足でしかない。ただ 自己満足こそが大事ってのは 激しく同意できる。赤瀬川原平が好きな自分が 静人に同意できるのは「そこだけ」だった。
ふとブライアンクラークの髑髏をテーマにした作品 installationが浮かんだ。

 

 

 

髑髏をテーマにした小説ではないから ただ際限なく死んだ人を痛むというのが 自分の中で繋がったのだろう。同意はできないし理解もできないけど 連想ゲーム宜しく赤瀬川さんやブライアンクラーク イスラム教やユダヤ教の人生を賭けて行う巡礼が浮かんできた。 何千年という民族の歴史を背負って生きてる民も世界には存在する、自分家の先祖だけじゃなく民族の歴史を背負って生きる人たちがいるって知った時は驚愕したけど それが「あり」なら静人も「あり」だな、映像化されてるみたいだけど もうお腹いっぱい。でも 読んで良かったとは思う、損したとは思わないし時間の無駄だったとも思わない。静人日記はパスだけど 後書きを読むと「チーム悼む人」が総力戦で書き上げた力作みたい、確かに読み応えはあったし 「チーム」で何年もかけただけの価値のある力作だと思う。

当方の好き嫌いと 世間一般の評価は別物。作家の作風が嫌いな訳じゃない、凄い作品でした。静人日記はパスだけど 別のテーマの作品、当方の嗜好にあったテーマの作品があれば 読んでみたい。