純一落語。
先ほど、純一から落語を創ったから、見てくれというメールがきました。
わりと面白いので、晒します。
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今夜もバカバカしいお話をひとつ
お付き合いいただけらと思います
私の友人に用心深い奴が居まして
仮にFと申しましょう
昔っから用心深い奴を石橋を叩いて渡るなんていいますが
このF今の鉄筋コンクリートの橋も叩いて渡るって言うんですから驚きだ
それだけじゃない
橋を渡る人を良く観察して
土台がしっかりしてるかを蜘蛛の巣だらけになりながら確認しやす
万が一落ちて溺れ死んではならんので川を渡り
向こう岸まで渡りまた舞い戻ってきますどうやらあまり深くないような川で
抜き足差し足忍び足たまには歩幅前進で真っ黒になりながらも橋を渡りきりました
ほっとひとこと
「落ちなくて良かった」
ご清読ありがとうございました
清書して
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清書してってなんだ。
どうすればいいのかわからないし、ザキは落語の事をよくしらないので、文学風にしてみた。
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せっかくの夜だ。
ちょっと楽しい話でもしようじゃないか。
私の友人に、バカバカしいまでに用心深いやつがいる。
そいつは、「石橋をたたいて渡る」ってことわざがよく似合うやつで、冗談抜きでそんなことを始める。
つい先週、そいつ――仮に、Fとしよう――と呑みに行った時の事だ。
その時、居酒屋には、私とFのほか、会社の先輩や同僚も数人いた。
みんな気心知れた仲で、ちょっと酒が入れば、あっという間に旧友のように盛り上がる。
ひとしきり呑んだ後、たまにはハシゴでもしようという話になって、歩いて十分ほどの店に移る事にした。
そこに行くためには、幅二十メートルほどの川を渡るのだが、その話はそこで起こった。
途中から、Fの用心深さの話題になり、それが仕事に支障をきたすだとか、Fのおかげでミスを見抜けたなど、Fの用心深さが良いか悪いかという話になった。
しばらく笑っていたFだが、突然、「それでもだいぶ大目に見てるんだ。」と言い始めた。
私も、他の連中も、冗談だろうと思って笑っていたが、ちょうど川を渡る橋にかかったとき、Fは挙動がおかしくなった。
なんでも、この鉄筋コンクリートの橋を渡るにあたり、強度が不安なんだという。
まさに、「石橋を叩いて渡る」ということわざそのものだが、叩くくらいで確証を得るFではなかった。
手始めに、橋を渡る人々をよく観察し、土台がしっかりしているかを確認していた。
納得がいくまでずいぶん時間がかかったが、みんなは面白いからと、Fの様子を観察していた。
しばらくして納得がいったのか、Fは土台がしっかりしているかを確認するために橋の下にもぐりこんだ。
またしばらくして、Fは蜘蛛の巣だらけになって出てきた。
しかし、私たちの方に来る事は無く、万が一落ちて溺れ死んではいけないと川を渡り、向こう岸まで確認し、再び戻ってきた。
あまり深くなかったようで、Fはようやく、そろそろと、今にもくずれそうな倒木を歩くように、時には歩幅前進すらしながら川を渡り終えた。
そして、何かをやり遂げたように、「落ちなくてよかった」と言った。
原作:純一 文章:ザキ
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僕らがとても忙しい暇人である事だけはよくわかった。