以前記事にしましたコロナウィルスの微分方程式モデルのシミュレーションをしてみました。

 

以下の微分方程式系を考えます。

x(t):正常者の数
y(t):感染者の数
z(t):抗体を持っている者の数
μ  :新生児の数

(1)  dx(t)/dt = -βx(t)*y(t) + μ

(2)  dy(t)/dt =  βx(t)*y(t) - γy(t)

(3)  dz(t)/dt =  γy(t) - μ

 

パラメータβはひとの接触の大きさを表す指標、

パラメータγはワクチンの効果を表す指標になるでしょうか。

 

β=1

γ=100

μ=100

初期値(x0 ,y0 ,z0)=(100, 10, 0) 

として、上の微分方程式系をシミュレーションした結果が図1になります。(ただし、解曲線のxy平面への射影になります)

 

図1

 

初期値(100, 10)から平衡点(γ/β, μ/γ)=(100,1)へ螺旋を描いて収束しているのが分かります。

山の上方から下方に感染者の第一波、第二波・・・となるでしょうか。

 

初期値を変えず、接触パラメータβを変えたらどうなるでしょうか。

(β, γ, μ)=(0.6, 100, 100)、(β, γ, μ)=(0.5, 100, 100)としたのが、

それぞれ図2、図3になります。

図2

若干、感染者が増えていますが、山を描きながら平衡点に収束しています。

定性的な性質は図1と変化ないでしょうか。

 

図3

急激に感染者が収束しています。

よって接触パラメータβがβ=0.6~0.5の間に、モデルにカタストロフが起きていると考えられます。

接触パラメータを減少させることは、感染者減少に効果的と考えられます。

 

次に、ワクチンの効果を確かめるために、パラメータγを変えてみます。

(β, γ, μ)=(1, 150, 100)、(β, γ, μ)=(01, 170, 100)の結果をそれぞれ図4、図5とします。

図4

定性的な性質は図1の場合と変わりません。

 

図5

感染者が急激に0に収束しているのが分かります。

図4、図5の結果から、γ=150~170の間にモデルにカタストロフが生じていると考えられます。

よってワクチンの効果がありそうなことが分かります。

 

実際の新型コロナウィルスは変異株等あり、上のような単純なモデルでは検証できないと思われますが、

接触を控えることとワクチンが、感染減少に効果があることを証明しているように思われます。

 

ある閾値を越えてくれたら平和が訪れる気がします。平和が訪れて欲しいです。。以上、願望記事でした。