月は満ちまたは欠け
辿りし道の満たされぬは我の心模様なりか
人は死し
嗚呼我れ君の心におらん
天楼の宴は我若き日の朧気か
星影の語らんとする栄枯は我の道程を兆す
戻り道あれば何を果たして求めようか
母の胸に抱かれ赤き月を望みし夜夜か
剣を持ってひとをあやめ
天下納めたとて
命の重さ如何に償おうか
ある荒城を皓々照らす月はただ何を思う
袂に栄人の霊置きてただ詠い誇るのみ
諸行無常にして栄えを時は喰らい
ただ月光は盛衰を嘆くものなり
春に永劫望もうぞ
夏に戯れて満ちる月と共にあらん
秋去りてただ情念の虚しさを知る
この命残りし光幾ばくぞ
所詮、めぐり廃るこの世ならば
我一抹の光をたぐり
夜半の月の導くがまま明日に命繋ごうか